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THE JUON/呪怨のkanacoのレビュー・感想・評価

THE JUON/呪怨(2004年製作の映画)
3.0
清水崇監督自らハリウッドリメイク。舞台やゴーストはそのままに、キャストの一部をアメリカ人に変更することで呪怨本来の雰囲気を保持。日本版の中で印象の強いシーンが詰め込まれており、91分とコンパクト。呪怨らしさは保ちつつ恐怖表現がややマイルドになっている気がする。お試し版として良いかも🤔(140文字)

****以下ネタバレあり&乱雑文****

◆あらすじ◆
日本の大学で福祉を学んでいる大学生のカレン。彼女はバイト先のケアセンターから痴ほう症の母親を抱えるウィリアム家へ訪問してほしいと頼まれる。カレンがウィリアム家を訪れると、母親はいたものの彼女の面倒を見ているはずの家族の姿が見当たらない。身の回りの世話をした後に、2階へ上がったカレンは不審な声を耳にする。そして押し入れを開けると、そこには黒猫抱いた男の子が座っており…。

❶清水崇監督自らハリウッドリメイクしたという安心感

ホラー映画がハリウッドリメイクされると、その国独自や作品そのものが持つ雰囲気が、ハリウッドナイズされて失われることが時折見受けられる。しかし、本作品は清水崇自ら監督し、舞台も日本、ゴーストも佐伯一家。そして「呪怨ハウスを訪れたのがアメリカ人に変更」という、オリジナル版とほぼ変わらないスタイル。そのため鑑賞感はそれほど変わらずに楽しめるのでは。

❷日本版シリーズ初期の名シーンが1作品に!

私自身、呪怨は【ビデオオリジナル版】~【呪怨 黒い少女】までの6作品しか見ていないのだが、このリメイクは【ビデオオリジナル版1、2】と【劇場版1】で話題になったシーン、特に絵力が強いシーンがまとめられていたように思う。細かい部分は違ってもほぼ一緒なので、直近で日本版を見た方にはリピートになってしまってイマイチかも。一方で、久しぶりに呪怨を見る方や、シリーズ未見で呪怨がどういう作品かお試ししたい方には、91分で短いし良いかもしれない。

グロテスクな描写も日本版より“やや”マイルドに抑えられているかな。伽耶子さんと俊雄くんの顔もハリウッドデビューということで、いつもよりお化粧の盛りが気合入っていてキレイかな?🤔心成しかお目目パッチり👁👁。

❸それでもハリウッドリメイクという違和感は残る

呪怨らしい恐怖表現はきちんと再現されていているので楽しい。でもやはり、アメリカ人が話の中心になるよりは日本人が中心となっているオリジナル版の方が、舞台設定も話の展開も自然であると思ってしまったので、Jホラーの怖さが苦手だけど試したい方は、本作で呪怨の感触をつかんでから【ビデオオリジナル版1】か【劇場版1】へ流れていくのも良いかも。

いやだって、近所とかに住んでいた日本人ならとにかく、日本に留学生としてやってきて、たまたまこの呪怨ハウスに入ったために巻き込まれたり、日本の不動産屋にこの家を紹介されて引越してしまった海外の方という設定は、あまりにも不運で可哀そうすぎるもん…😂

これが日本ホラーのおもてなし…🙃

👁‍🗨🐝「オリジナル版と違う点でビックリしたのは主人公の女性の生命力です😂伽耶子さんに襲われど襲われど、生きている!!👏呪怨シリーズにおいて、伽耶子の”ある目的”を除いた場合で、ターゲットがこんなにも長く生き残っているの、希少では。スタンディングオベーションを贈ります」
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