horaAya

THE JUON/呪怨のhoraAyaのレビュー・感想・評価

THE JUON/呪怨(2004年製作の映画)
1.8
劇場版の1をなぞりつつ、劇場版2やビデオ版の要素を散りばめた総集編のようなハリウッドリメイク作。リメイクだから展開の踏襲はわかるけれど、恐怖演出までそのまんまコピーするやっつけ仕事にはガッカリ。むしろ貼り付けたような深みのないCGのせいで劣化コピーに成り下がってる。

ボランティアがあの家にやってくる序盤の山場を見ても、シャンデリアの揺れ、ハエ、止まった時計、畳のシミ、荒れに荒れた空間が嫌をどんどん高めていき、ボランティアとはいえ福祉センターの職員としての職責から彼方側に足を踏み入れなければならないという心的な強制が外堀を全部埋められていくような閉塞感を感じたオリジナルに対して、その良さを全て削ぎ落とし、何の気概も感じさせない平坦なものへと格落ちさせた意図が、どれだけ好意的に捉えようと思っても見当たらない。

ユニバーサルやハマーがかつて強みとした異国だからこそのオリエンタルな空気感も本作においては何ら意味を成しておらず、形式面のアイデア以上には何も感じ取れない。
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