ブタブタ

クライム・オブ・ザ・フューチャー/未来犯罪の確立のブタブタのレビュー・感想・評価

3.0
クローネンバーグ初期中編。
極めて難解な実験映画。
化粧品が原因の感染症「ルージュ病」が蔓延する世界。
巨大な大学病院か研究施設といった建物。
そこは何故か男しかいない。
主人公・トライポッドは気持ち悪いインテリといった風貌。
セリフは一切なくこのトライポッドの独白が流れている。
かと思うと最後の方で「トライポッドは~」と言い出すのでこの独白は誰のものか分からない。
このルージュ病患者の分泌物は麻薬的成分を含んでいるらしく、その採取と研究が行われているらしい。
しかし全篇を覆うゲイセクシャル的な雰囲気と意味不明な行為の数々。
男同士でマニキュアやペディキュアを塗りあったり、トライポッドはガタイのいい男にいきなりバラエティ番組の様に足つぼマッサージをされて悶絶したり、アイアム野田似の男とその恋人(男)に浮気を疑われたり?バンダナの男にはサディスティックにいたぶられたりする。
BGMはノイズや動物の鳴き声をサンプリングした様な音。
かと思うとずっと無音状態が続く。
明らかに生理的嫌悪感や不快感を催させるのが目的の様な映像や演出。
最後は幼女と一緒に分泌物を舐め黒い涙を一筋流すトライポッド。
意味がわからない。
突然本作を見たのはデヴィッド・クローネンバーグ監督の新作『crime of thefuture』の制作が決まったらしいとの事で。
本作と同一タイトルなのは、同一世界観やテーマの作品、スケールアップリメイクなのか?
クローネンバーグ作品では『ヒストリーオブバイオレンス』のヴィゴ・モーテンセン、それからレア・セドゥ等豪華キャストらしい。
科学的に生物学的進化しようとする「超人間主義」を巡る話しで精神と肉体の変容がテーマのクローネンバーグ久々の初期作『シーバース』や『スキャナーズ』に続く作品みたいで完成が楽しみでなりませんo(`ω´ )o
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