「荒野の用心棒」のセルジオ・レオーネ監督による壮大な西部劇。
冒頭、駅で待ち受ける男が顔にたかるハエを追い払おうとするのだが、それだけで一体何分カメラを回し続けたのか。
喋るまで、撃ち合うまでが、とにかく長い!
160分のほとんどが、何かが起こるまでの待ち時間じゃないかと思えるほどだ。
ただ、待たされる分、緊迫感はハンパない。
撃ち合いも見事で、古き良き西部のガンマンたちが自業自得と言わんばかりに派手に倒れていく。
そして、ラストの映像がとにかく素晴らしかった。
鉄道を象徴として、これから機械と資本の時代に移っていくことを見事に映像で表現している。
この映画はその変化に着いていけない男たちの物語だ。
チャールズ・ブロンソンもヘンリー・フォンダもジェイソン・ロバーズも同じ穴の狢で、逆に全員死なないのに違和感を覚えるほどだった。
驚きの美しさが、西部劇の中で異彩を放つクラウディア・カルディナーレだ。タフな撃ち合いの中で不自然な彼女のお色気はコメディみたい。笑
黒人俳優ウディ・ストロードの銃身を落としたライフルがかっこ良かったけど、あっという間に死んでしまって残念!