TSUTAYA那覇新都心の覚醒

ウエスタンのTSUTAYA那覇新都心の覚醒のレビュー・感想・評価

ウエスタン(1968年製作の映画)
4.0
【西部劇ってなかなかレンタルしてまで観ないよね〜、な半年前までの私みたいな貴方にオススメしたい一本!】

〜ある日のTSUTAYA那覇新都心事務所の会話〜

Q.西部劇って面白くないですか?


“西部劇?見ないなー!”

“許されざる者は見た。以上”

“ジャンゴは良かったよねジャンゴは…え?ジャンゴって言ったらタランティーノでしょ?続・荒野の用心棒がジャンゴ?何それ?”

( ; ; )


ジャッキー・チェンとスター・ウォーズの話なら、仕事上がりの3時間は軽く盛り上がる!

そんなTSUTAYAのスタッフでも、西部劇の話題になると瞬殺でした!
にわかな西部劇ファンの私も、布教しようと努力した時代がありました…。無理でした…。


閑話休題。

本作を語る時に外せないのは、やはりオープニングでしょう!

オープニングの数分間が、むちゃくちゃカッコいいんです!!ここだけでも先ずは見て欲しい!!

駅のホームで何者かを待ち受ける屈強な三人の男達。

そこへ現れたチャールズ・ブロンソンが、結構な尺を取りながら容赦なく三人を射殺。ここまでずっとセリフなし(だった筈)。

ブロンソンの佇まい、風景の切り取り方、男達の無言の攻防、あらゆる要素がとにかくKAKKOIIのです!

キャット・バルーの軽さとか、モンテ・ウォルシュの重めなノスタルジーは、やっぱり玄人向けだったのね!
西部劇の王道はきっとこんな作品なんだわ〜!と、目をギラッギラさせながら鑑賞していくと。

こ、この主人公、ハーモニカ吹きよる…!
しかも結構長い尺で吹きよるぞ…!

と、笑っていいやら戸惑っていいやら決めかねて(一人で)騒ついてたら、悪人の一人が、

「あいつはハーモニカの音で語りやがる男だぜ(うろ覚え)」

みたいなことを言いだしまして。決壊でした。笑いが(ごめんなさい)。

物語世界に没入してない私が悪いんです。とか言っといて、でもでも、今の人達が見たらやっぱり笑ってしまうでしょうよ…と本音では思ったりもするのでした。

閑話休題(二回目。

本作のキーワードでもある「鉄道」という存在が象徴する通り、西部開拓時代末期が舞台です。そうか、ここからモンテ・ウォルシュに繋がるのね…。

土地の利権争いの為に家族を殺された美しき未亡人が、復讐の為に一人立ち上がり、それに手を貸す謎のハーモニカ、というストーリー。

西部劇で描かれる女性といえば、「男に守られるか弱い存在」のイメージが強かったんですが、本作に登場するヒロインの凛とした姿は新時代の幕開けを予感させます。

でも、この映画の感想を求められた時に真っ先に思い出すのは、やっぱり「ハーモニカ」だろうなあ…。


【レンタルはハードル高いわ〜な方には、BSプレミアムで時々やってる西部劇で試してみるのもオススメですよ〜】