HidekiIshimoto

ミーン・ストリートのHidekiIshimotoのレビュー・感想・評価

ミーン・ストリート(1973年製作の映画)
4.5
ミーンストリートといえばヴァンヘイレンだった猿高校生の頃は、その辺の爆音とかでひっそり日頃のウサ晴らしてたもんだ。こっちのミーンストリートの狂猿デ・ニーロのウサは、ヴァンヘイレン程度じゃ晴れないので周りも大変。本人も大変。他の猿たちも人間にはさっぱりわからない理由でいきなりボコり合いはじめ、たと思ったらすぐに仲直り、でまたすぐボコり合うというほんとに猿。それでもまだ牧歌的に見えるのはこの中にまだジョー・ペシがいないから。まだ70年代だから。つまり新自由主義が社会の根っこを腐らせる前だから。反社の生みの親は腐った社会と心得よう。真の主役は70'sのミーンなストリートそのものって感じで、カサベテス初期作をお手本にしたかのよう。ひと巡りして『チャイニーズ・ブッキーを殺した男』のお手本にされたかのよう。どれにしろ最高のストリート映画。