浅野公喜

ビーンの浅野公喜のレビュー・感想・評価

ビーン(1997年製作の映画)
3.7
言わずと知れたローワン・アトキンソン演じるビーンがイギリスを飛び出しアメリカに行くコメディの初の劇場版。ローワンのアメリカでの知名度ってどれ位のものなんでしょう。

早速飛行機で隣の子供が吐いた袋を寝てる人の顔の上で破裂させ、空港では銃を持ってる振りをして警官を総動員させるというトラブルメーカーぶりを遺憾なく発揮。そしてダメにした絵画に苦し紛れで描いたシンプソンズの出来損ないみたいな顔には大笑いしましたし下剤を飲まされた警備員がドアが開かないトイレを開けようと孤軍奮闘する姿と交互に見せる美術館に忍び込んでの絵画修復はスパイ映画のようなスリルとテンポの良さが。事故に遭った娘を救う終盤はやや感動路線で少々パワーダウンかも。

ローワンに注目しがちですが、ピーター・マクニコル演じる彼をサポートする画商とその家族をはじめとする周りの人間の「ああ、(こいつは)どうしようもないやつだ」と言葉ではなく表情で伝える上手さが地味に目を惹きます。テレビ版を観慣れている方には評価が低いみたいですし個人的にも次作「カンヌで大迷惑?!」の方がもっと好きですが、これはこれで楽しめました。

子供の頃テレビで観た時には気付きませんでしたがサンドラ・オーやバート・レイノルズも出演。主題歌は日本と北米では知名度が低いがイギリスでは絶大な人気を誇るボーカルグループ、ボーイゾーン「Picture of You」(ビーンと併せてアメリカで売り出したかったのかも)。
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