1980年製作公開。脚本：原田美枝子、神代辰巳。監督：神代辰巳。
神代辰巳監督の監督作品は公開時に観ているのだが、本作は観ていなかった。二十代半ばで会社勤め、いろいろとしなければならぬことでもあったんだろうか。それとも原田美枝子との前作『地獄』に呆れ果てたからなのか。2時間を超える作品を観ようという気にならなかったのか。
原田美枝子と言えば、後年の『絵の中のぼくの村』が好きなのだが、無論若い頃の作品『恋は緑の風の中』『大地の子守唄』『青春の殺人者』の感情を叩きつける演技にゾクゾクしたものだ。そんな彼女のある発言がわたしに嫌悪感をもたらしたのは、黒澤明が亡くなったときのことだ。
本作を公開時に観ていたら。時間は作るものと知った頃、そして、せっかく作った時間をこんな作品に消費してしまったという後悔しか残らなかったろう。
ラストも謎。
