田舎の静かな夏の雰囲気が良い。中盤から軽井沢が舞台。冬景色も良い。
「父がなくなってから私は自分の中に父がいることを感じるようになった」
これはよく聞く話。特に親を亡くした人は、生前より近くに感じることがあるとか。
主人公の男は、むかし母に一度捨てられたからとずっと距離を持って暮らしていたが、皮肉にも母が呆けるに従ってそれが違うらしいと分かってくる。
それに気付きつつも言わなかった妻の気概がすごい。彼女もまたプロの仕事人だ。
食堂の青年たちが気持ちが良い。みんな団結心があり親切で男気がある。「クールなダンプ男」という役名も良い。
浜辺の場面には驚いた。結構な長時間だが、ここまで来る道のりがどれ程長かったか表現されている。
じっくりこの長時間に耐えてこその感動がある。
映画的で王道なBGMが良い。
サウンドトラックアルバムが出ていてとても良い。
最後に食べているのは赤坂トップスのケーキだろうか。