1946年作、阪妻版の国定忠治を観ました。日照り続きの農村を救う為に忠治が一肌脱ぎます。忠治はヤクザなのに何故に農民の肩を持つのかな？と思いましたが、農民に預けた一粒種を心配しての事なのですね。忠治はモテるので押し掛け女房が屋敷に来ますが、その女性を悪代官に取られそうになります。いくら農民の為とは言え自分を慕ってくれる女性を代官に差し出すのは、そりゃないよ忠治さん！と突っ込みを入れたくなりました。この時代、女性の人権なんて無いのねと拗ねて観てました。結局、話し合いでも交換条件でも埒が明きません。実力行使に出て一件落着。

阪妻版国定忠治。雨がまったく降らず凶作に悩む上州国定村を舞台に農民のためになんとか力になろうとする忠治の姿を描いていく。GHQの支配下にあった時代なのでチャンバラ時代劇を封印されていたが刀を抜かないという演出を逆手にうまく魅せていたのは思う…やたらと拍手喝采だったが松田版はそんなにおもろくなかったな…ラストの殺陣と、農民ダッシュと畑に水ドバドバのカットバックは素晴らしい。取り戻したからなのか水の流れが左から右へ伝わるのがわかりやすく親切な演出。

浪曲映画祭2020
国定忠治と日の車お萬
京山幸太×一風亭初月

• #mingo2020

大映
2015年 3月 7日 シネラ

16㎜フィルム上映