Boss2054

斬るのBoss2054のレビュー・感想・評価

斬る(1962年製作の映画)
4.8
どう云う映画なんだろう⁇
途中まで観て、以前観たコトがあるコトを思い出したが、
71分の上映時間の中で、30年くらいの時が過ぎるト云う大胆な設定は、
さすが、脚本、新藤兼人‼︎
作家性が凄い❣️
展開がまるで読めない。
型破りにも程がある。
一瞬としてお約束ごとの展開をしない。
ただ、因果関係はきちんと描かれる。
そして主人公の誕生から死までが描かれているトすれば、
人間の運命は不可解なモノである。
それこそ、人生ではないか。
ト云うコトなのだろうか⁇

お約束通りに進行するコトなどあり得ない実人生を描いたとしたら、
まさにこの作品は、その通りだ。

市川雷蔵さんの太刀捌きが素晴らしい。
いかにも剣豪ト云う感じ。
が、自ら、邪剣ト語るのは、
主人公の生き方に重ねているのか?
侍として正道を歩んでいないト云うコトか⁇
とにかくワタシには難しい…。

三隅研次監督の演出もその後の子連れ狼に見られる大胆な表現が垣間見えて、
嬉しい限り。
逆に観客に想像させる演出も多用されていて、
そのバランスが巧いンだな、ト感心させられた。

後は、映画の黄金期なので、
美術セットから小道具から大部屋俳優まで、
とにかく贅沢である❣️
羨ましい時代ですね❣️
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