洗練された正統派スパイ映画
前任者が勇退したことでいよいよティモシーダルトン初登場のリビングデイライツ。
...スパイって本当はこうだよねーとお手本のような仕事ぶりを堪能できました。私はかなりロジャームーアボンドを気にいってしまっていたので(笑)最初は笑いの突っ込みどころがなく何となーく違和感があったのですが、よく考えてみればムーア卿の爆笑ユーモア路線がスパイにしては異色すぎたのかも。そのテイストで7本演じられたことはある意味達人級ですね。
ストーリーも当時のアフガン情勢を加味しつつ、スパイものには欠かせない(?)タンジール、ハイセンスで優雅なムードのウィーンも舞台となっており、冷戦末期に向かう緊張感あふれる大変正統派な作りです。
4代目のダルトンボンドは、シニカルですこしブラックなジョークと真摯に任務に取り組む姿がとてもリアルで、さすがダイアナ妃が認めただけあります。その上、往年のドラマ「スパイ大作戦」のローランハンド(イーサンハンドの元ネタのキャラ)に似てるようで、スパイとしては完璧です。
...ただ個人的にはロジャーボンドの愉快でセクシーなキャラクターの方が好みですね。(娯楽映画として楽しみたいので)
ムーアボンドはウソっぽくてありえない!と思った方にはすごくいいダルトンボンドでした。