悪魔の毒々クチビル

エボラ・シンドローム/悪魔の殺人ウィルスの悪魔の毒々クチビルのレビュー・感想・評価

3.9
「クソども、あばよ」

逃走中の殺人犯がエボラに感染するも、まさかの耐性があった為そこら中に撒き散らかすお話。


ハーマン・ヤオ監督×アンソニー・ウォン主演と知る人ぞ知る強烈なタッグ作品の代表作。
宅配レンタルで以前借りましたが、それまでは何度チェックしても貸出中になっていましてね、どんだけ人気なんだよジブリかよ。
そんな訳で漸く観ましたが、超絶クズ人間のせいで蔓延していくパンデミックの中で君たちはどう生きるか、と問い掛けてくる非常にメッセージ性のある作品でした。(誇張あり)

とにかくアンソニー・ウォン演じるカイのゴミクズ人間っぷりをアタマからケツまで見せられます。
エボラに感染したのも原住民を犯したからだし、中でもバカにされてきた職場の経営者夫婦(ついでにその親戚も)を殺害、そのまま人肉バーガーを作るだけでなくバーガー経由でエボラまで拡める極悪コンボはまだカイ本人も耐性がある自覚が無かったとは言え、相当エグい流れでござんした。

犯す、殺る、抜くと殺人衝動と性的衝動のみで突っ走る悪人っぷりでしたがたまに壁越しに喘ぎ声を聞いて堪らず生肉でオナニー、通称ニクニーしちゃう等しょうもないシーンも多々ありました。
最後の方で名前じゃなくて「エボラが!エボラがいるわ!!」みたいな感じで、エボラが名前を越えた瞬間があってそこは普通に笑えました。

カイに幼い頃に両親を殺された娘の活躍が微妙ではありましたが。
まぁそれでも子どもも容赦なく感染していく描写だったり、ゴアはそこそこだったけど解剖シーンはエグかったりでキツい内容ではありました。そりゃそうなんだけど。

こういう全編渡ってエロとグロと不道徳がグルグル渦巻いているタイプの作品って、何気に久々だったので中々強烈でしたね。
万人ウケする要素なんか微塵もありませんが、不道徳に振り切った人災パニック映画を観たい人は是非。