モムさん

いつか見た青い空のモムさんのレビュー・感想・評価

いつか見た青い空(1965年製作の映画)
4.5
1965年当時、人種差別が問題視され公民権運動が起こる公開当時の時代を背景に、盲目の白人少女と黒人青年の触れ合いを描いた作品。
売春で生計を立てる母親(シェリー・ウィンタース)とアル中のその父(ウォーレス・フォード)とスラムの街に暮らすセリーナ(エリザベス・ハートマン)が5歳の時に母親が連れ込んだ男と、仲良くやってる時に戦争から一時帰国した父親と鉢合わせになり、母親が投げた激薬により失明した。

その後、満足に教育も受けさせて貰えず、母親と祖父の稼ぎに足りない部分をセリーナがビーズのネックレスの内職で補うなか、ある日公園での新聞記者ゴードン(シドニー・ポワチエ)と出会い今迄に無い優しさに触れ、一気に恋に落ちてしまう。
2人がデートをしている時を母親に目撃さら、相手が黒人だと分かり、大喧嘩になり家を出る。
そこから先は、自分が思い描いてた通りのエンディングを迎える。

我慢していた涙が溢れるが、でもこれが一番の手段で有り、優しさなんだと…心にモヤモヤが残るが、人種差別が問題視されてた当時、致し方ない話。
全編通して湿っぽいイメージは無く、途中、母親と祖父の大喧嘩には、笑いも出てしまう。
未だに国内では未メディア化で何故?と、首を傾げてしまう。「愛すれど心さみしく」はDVD化されたのに…ミニシアター系では、ひっそりと上映されてるらしく(全く知らなかった)恐らく満員御礼だったでしょうね。大スクリーンで観る事が映画ファンの願いですから。

この映画でシェリー・ウィンタースが助演女優賞を受賞。エリザベス・ハートマンとポワチエは?
どんな手段でも良いので、未見の方は一度触れて頂きたい作品だと思います。
モムさん

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