せつない。全編 無声映画的に作られていてクラシカル。かつ 映像表現の可能性に挑戦してる。真摯に掘り下げていて 強い。
光と影。目つき 顔つき。人物の配置。それらでストーリーテリングする。言葉での説明は最小限。より能動的に観る映画体験。言葉が少ないのに 本を読むのに 近い感覚。新鮮。
前半はベルイマン的。後半はリンチのブルーベルベットとかインランド・エンパイア、または古典的な実験映画あたりに近い表現。意外で面白かった。全体はカウリスマキ節で貫かれてる。
台詞過多 説明過多の映画が増えるなか 基本にかえるっていいなと思ったし、俳優の存在や可能性、信頼も感じる。
主人公の夫、チャーミングなことこの上ない。他の映画で悪役 無愛想やってる時は そうとしか思えない存在感で。素晴らしい。
…こういう不幸?落とし穴?って 今でも全然あるだろうなと。夫婦/恋人達の危機の話でもある。カウリスマキ映画は他人事と思えない。アダムとイブの所にやってきた蛇の入れ知恵という事なんだろうな。辛いね
犬が追いかけてくる場面なんて 飽きるほどみてきたのに 胸にささる。定型的な表現でも 必要な時に塩梅を考えて使えば マンネリには ならならない。基本こそ おろそかにするな。基本を磨け。至るところから感じた。
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