tacky

禁じられた遊びのtackyのレビュー・感想・評価

禁じられた遊び(1952年製作の映画)
4.0
今もそうだが、戦争が起こるといつも犠牲になるのは、一般市民だ。
そして、その一般市民は戦争の中で、傷つき争い、人間の本能をぶつけ合う。

前半、機銃操作と爆撃から人を押し退け、逃げ惑う避難市民。
後半、隣とのいさかいで争う地元農民。
その二つを繋ぐのが、孤児となった少女。
戦争の中の人間を、無垢な少女を通じて観せる。

いさかい事は、国同士だけでなく、人間のいるところ、何処にでも起こる様を観せて、純粋に墓を作るために十字架を盗む幼子たちの行動の純朴さ、との対比を観せる。

単純な戦争反対映画にしない所が、さすがルネ・クレマンの演出の凄さだと思う。
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