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暗い日曜日のyayuyoのレビュー・感想・評価

暗い日曜日(1999年製作の映画)
4.0
憂いを帯びた女性の横顔が印象的で、子供ながらに公開当時からずっと見たかった映画なんです。
約15年経ちましたが、ひょっとしたら大人になった今観たからこそ、この映画に深みを感じられたのかもしれません。

『暗い日曜日』、自殺ソングとして放送禁止になってしまった曲。とても甘くロマンチックな哀しいメロディ。
アイスランドの歌姫ビョークをはじめとして多くの歌手がカバーしているので聴いたことがある方もいるのでは?
『耳に残るは君の歌声』でも確か使われていましたね!

ユダヤ人でレストランの店主ラズロ
彼の恋人イロナ
レストランの雇われピアニストで『暗い日曜日』を作曲したアンドラーシュ
この3人の奇妙な三角関係。
ずっと続くかに見えた平和な日々も、ドイツ軍侵攻により急展開を迎えます。

イロナが美しくて、女の私でも見惚れてしまいそう。
自己中心的な所も確かにありますが、彼女には迸る情熱があった。
自分に正直な女性で、とても魅力的です。魔性の女とでも言うのでしょうか?
このような女性には何故か心が強く動かされます。
それは憧れなのか、はたまた嫉妬なのか…自分でもよくわかりません。

ラストシーンは、あっと声を上げてしまいました。
そう繋げてくるか…。

ヨーロッパらしく落ち着いた雰囲気の中、音楽と脚本が光る秀作です。
見れて良かった。
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