Wata

2001年宇宙の旅のWataのレビュー・感想・評価

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)
4.3
人類の、生命としての新たな到達点。
次のモノリスは人類をどこに連れて行ってくれるのだろう?


この作品はオーパーツですよね!

50年も前にこの映像が作られたなんて信じられないですし、人類の進化の概念も時代の遥か先を進んでいるし、どうなっているのでしょう。
内容・映像共に、今観ても全く見劣りしません。


デザインを学ぶ者なら絶対に観なくてはいけない作品と言われていますが、宇宙船、宇宙ステーション、HAL、コクピット、スターゲイト、本当に全てのデザインが洗練されています。
デザインももちろんですが、それらの見せ方も魅力的で、一つ一つの構図やカメラワークに惚れ惚れします。

中でも最後のロココ様式の部屋は、大学の建築の授業でも題材に取り上げられていたので個人的にすごく思い出深いです。


何よりこの作品の1番の特徴は、ひとつひとつのシークエンスにありえないくらいたっぷり時間をかけていること!

緻密に作り込まれた世界観と映像で、全く飽きさせないのすごいですし、木星のモノリスに辿り着いてからの突拍子もないように思えるシーンの連続でも、全てに繋がりを感じられるという。
キューブリックのセンスとバランス感覚すごい。

色々と語られることの多い作品ですが、芸術作品という括りではやはり頭一つ抜けてますね。


ストーリーは何度見てもやっぱり完全には理解できないし、もう諦めているところもあります笑

人のうめき声のようなBGMや、真っ暗な空間。
この異質さを全身で感じるために、やっぱり1度映画館で観たいな。
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