にょこ

2001年宇宙の旅のにょこのネタバレレビュー・内容・結末

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

小学生の時に父と見て、あまりにも難解で(当時はそれを退屈と呼ぶ)最後まで見終わることのないままだった作品。

それにしてもこれ1968年…
スターウォーズでもびっくりしましたが、、
なんていう映像。惑星を一直線で結んでいるかのような、

そして今見ても難解ですね。
キューブリックの強い思想とメッセージがあるのか。。
自分はちゃんと理解して受け取れているのか?と思う。

言葉の羅列にしかならないけど、、
賢くない凡人のレビューをしますよ。。


⚫︎モノリスのBGMこっわ!こっっっわ!!
ただでさえ、1:4:9?だっけ?の比率で作られた完璧な立方体なんて、それだけで不気味。。
それがポツンとそこにあるのはもっと不気味でしかないのに、あの音楽でメンタル大ダメージ。  
あぁあぁぁぁああーーーーー

⚫︎HAL
レンズは無機質なのに、声にどこか抑えられた感情が伝わる怖さ。
ボウマン達との任務と、あらかじめ伝えられていた極秘任務との間の葛藤による混乱と暴走…で良いのかな。
で、自分のことを消すつもりなら消しちゃえ、と。。

『A.I』だと、子供の姿やその生い立ちもあって、もうまんま感情移入しちゃうんだけど…

『エクスマキナ』で思ったことなんですが…
AIに同情してもいいのか、ギリギリを問われる感じ。
美女じゃなくて、もし子供の姿をしていたら?家族と同じ顔だったら?いざという時、非情になれるかな。
最後、シャットダウンさせられる前もHALはボウマンにやめて、やめて、とお願いしていたな…
あれが、また怖いんですよ。
あの言い方をすれば止めてくれる、っていう知識を持ってる感じが。
こちらの精神に揺さぶりをかけられる知識が。
少なくとも自分は確実にAIに負けることがわかる。
やめて、というやり方ではなくても、エクスマキナのラストのようにきっと負ける。
そしてAIを創ったのも、人間なわけです。
この作品だと、ボウマンがHALのシャットダウンに成功して木星までいけることになる。それが進化につながるきっかけなんだろうか。。
⚫︎物語というか叙事詩。
モノリスまでたどり着いたボウマンはスターチャイルドに進化
5人、クルーがいて、彼のみ辿り着いたということに意味があるとすれば、それはHALの暴走もモノリスを仕掛けた【何か】は織り込み済みということになりますよね??
それとも暴走がなく6人全員が辿り着いたらスターチャイルド×6だったの?まさかね。

と、すると、HALの混乱と暴走は進化というプロセスに必要だったわけだ。

⚫︎ロココ調の部屋
そこに至るまでの光の中も恐ろしかったけど…ここにきて、安心できるわけもなく。
形としては部屋だけど、時間を超越した空間かな。ボウマンがここで生涯を終える。
キューブリックの解説では、人間動物園ということらしい。

初見ではボウマンゆかりの部屋かと思っていましたよ…良いとこのお坊ちゃんだったんですね、って笑


難解とはいえ、多方面に影響を与えた力強い作品です。
これを見終わるとなんとも言えない疲れがあります。。
にょこ

にょこ