コミヤ

2001年宇宙の旅のコミヤのレビュー・感想・評価

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)
4.4
国立映画アーカイブにて70mmアンレストア版鑑賞。

劇場が薄暗くなり、なんとカーテンが閉じたままイントロの不協和音が流れ始める。それが終わるとカーテンが開き、完全に消灯する。そして本作のアイコンでもある「ツァラトゥストラはかく語りき」が爆音で流され、タイトルコール。当時の劇場での映像、音楽とほぼ同じものが自分の目の前に流れている。劇場が過去と今を繋ぐ異空間に変貌し、自分が映画好きになったきっかけであり本作を愛して止まない父親のことが思い起こされ落涙!幸せ!

夕陽に照らされた大自然、艶が美しい宇宙船や宇宙服、スターゲートとあの部屋の映像美。流麗なクラシックと不協和音と無音。全神経を集中させて目と耳でこの作品世界に入り込んだ。

上映後には4人体制で映写機を動かしてくれた映写技師に対して拍手喝采!スクリーンでは無く映写室に向かって拍手が起きるなんて初めての経験。

映像、音、環境全て含めて極上の映画体験だった!
コミヤ

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