すきま

式日-SHIKI-JITSU-のすきまのレビュー・感想・評価

式日-SHIKI-JITSU-(2000年製作の映画)
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体質的にエヴァが合わず(嫌いとかでなく、何度見ても頭をスルーする)、庵野監督ファンではないのですが、これは岩井監督作品を検索していてヒットして知ったもの。
とにかく、美術と構図や陰影の素晴らしさに夢中になる映画だ。
赤・青・白・黒などの色や、線路と工場の使い方が非常に印象的で、オマージュや意味があるのだろうけれど、そんなに映画ファンではないので分からず、けれど十分楽しい。
一瞬だけのライブシーンの照明さえ、完璧だ。
原作で主演の藤谷文子さんも役にぴったりだし、母役のあの人も、ひどい言葉ばかりの役を自然にこなしていて素晴らしいと思う。
岩井さんの演技も、さすがと言うか、驚くほどはまっている。
なぜわざわざ別の人で撮ったのか分からないけれど、ナレーションは男声が松尾スズキさん女声が林原めぐみさんがやっているのに、各役者の声に聞こえるのも面白い。
助監督の方が演じた男が出る意味は何なのだろう。いつか発見するかな?
色んなレビューで、役者についての批判で棒読みと書く人を見受けるけれど、感情を過剰に迸らせることが演技だとは、私は思わない。
特に映画では。
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