ジョシュ・ハートネットにルーシー・リュー。
おまけにこのジャケットのセンス。
悲しい哉、ひと昔前の空気感漂い過ぎ!!
2006年って、ひと昔前か…(遠い目)。
ニューヨーク。友人のニックに会いに、彼の家を訪ねたスレヴン(ジョシュ・ハートネット)は、ニックに多額の貸しがあるギャングの「ボス」(モーガン・フリーマン)から、対立する組織のボス「ラビ」(ベン・キングズレー)の暗殺を依頼される。いくら人違いを主張しても受け入れられず、スレヴンは仕方なく依頼を引き受ける事に…。
人違いから始まるクライム・サスペンス。
これ、実はかなり練られた脚本で、中盤以降、ガラッと空気が変わるし、張り巡らされた伏線が見事に回収される気持ち良さが素晴らしい!!
ただ、個人的には人違いされたままで展開するストーリーに、軽くストレスを感じてしまい、特に前半はノリ切れないまま折り返し地点に。
ニックじゃないのに殴られるし!
ニックじゃないのに金返せって脅されるし!
スレヴンももっと強く人違いを主張しろよ!
などと、いちいち躓いてしまったのがマズかった。
相対する組織が、道路を挟んで高層マンションで睨みを利かせる構図。両組織を行き来する寡黙な殺し屋グッドキャット(ブルース・ウィリス)。素性のわからないスレヴンを怪しく思い、後を尾けるブリコウスキー刑事(スタンリー・トゥッチ)。ニックの部屋に住む女性リンジー(ルーシー・リュー)は検死官で、スレヴンが巻き込まれた事件の謎解きにご執心。
巧妙に配置されたキャラクター達は豪華なキャストが揃い、後半からの予測不可能な展開は間違いなく面白い!!
終わってみれば、ダサめの謎タイトルですら伏線だったと気付いて唖然とする。
いや、でもやっぱり人違いされたままで人殺しを請け負うには無理がないか…!?
この小さな違和感だけ。
それが無ければ完璧なストーリー。
きっと僕も拍手喝采でエンディングを迎えられたに違いない。