ユウサク

レッドブルのユウサクのネタバレレビュー・内容・結末

レッドブル(1988年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

「4つの栄養素、バーガー、ポテト、コーヒーにドーナツだ」

80〜90年代の映画がフィルム感残しつつ綺麗にHD化してあるとそれだけで観れちゃう。そこにシュワ+玄田哲章ならもう無敵。結構長いことカタコト扱いされるシュワの英語と演技を玄田哲章の吹替で楽しめる日本人は幸せだと思う。富山敬の「クソッタレィ」の言い方もめちゃくちゃ気持ちいい。

シュワの筋肉はすごいけど結構体の動かし方にはキレがないので、筋肉要素はサウナとシャワーシーンに留めてあとはひたすら銃でのアクションにしたのは正解だったと思う。マカロフだと小さ過ぎてシュワに映えないから改造銃でっち上げてるエピソードは好きです。元々オーストリアの人だし堅物な異国の人って役は本来シュワのはまり役だよなとも思った。

ロシアとグルジアの関係(その後ガッツリ戦争に)や中国のあの事件を彷彿とさせる車中での会話(実際のあの広場の事件はこの一年"後")、シュワに「祖父はナチスとの戦争で死んだ」と言わせてたり(この頃はまだ明らかにしてない?)しっかり社会派な部分があって、でも吹き替えの有無でその辺は結構TV放映時にカットされてることがわかって面白かった。
302と303で騙されてたりちょっとアフリカンの描き方には偏見ありつつもはっきりと白人社会に憎悪を抱くマルキストの男や、銃でしっかり撃ち殺す娼婦、そして彼女が銃を持たざるを得ないような世情であることもちゃんと示していたりと、一定の寄り添いはあったのかなと感じた。

「工作 黒金星〜」でもあったけどラストの「共に死線をくぐり抜けた二人」と「腕時計」の組み合わせはなんか良いよね。なんか良いです。
ユウサク

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