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アパートの鍵貸しますのchakoのレビュー・感想・評価

アパートの鍵貸します(1960年製作の映画)
4.3
午前10時の映画祭にて

NYを舞台に会社の上司に自分の部屋をホテル代わりに貸す男の可笑しくも切なく、心温まるロマンティックコメディ。
ずっと観たいと思っていた作品で、せっかく観るなら映画館で観たいと思い、この日をずっと待っていたのてすが、待ってて良かった!
一つ一つのセリフや小物の使い方、何から何まで洒落てて粋で、モノクロなのに色鮮やかに輝いて観えてしまう程、最高にロマンティックな作品でした。

ジャック・レモン演じる主人公バドは出世のためなら何でもするずる賢いタイプなのかと思いきや、お人好しで上司の無理なお願いを断れなかったり、好きな人を傷つけないようにあれやこれやと四苦八苦する姿が健気で可笑しくて可笑しくて・・・
また若かりし頃のジャック・レモンが二枚目?で可愛らしくて、舞い上がるように喜んだり、かと思えばひどく哀しんだり、彼の表情豊かな演技に好感が持てました。

そして、彼の想い人を演じるシャーリー・マクレーン
私の中では、ちょっと気難しいお婆さんのイメージが強った彼女も若かりし頃はこんなにも可愛らしかったんですね。ボーイッシュなショートヘアに、笑うと人懐っこいあの笑顔が魅力的。

原題「The Apartment」を「アパートの鍵貸します」という邦題にしたのもセンス良い◎
この邦題はどうなんだろう・・・と思っていたけれど、観てみると納得。

それから、
「週に二度会うと女は離婚を望みたがる」
なんて、不倫男の本音は怖や怖や|д・) ソォーッ…
上司はひたすら典型的な不倫男だったけど、バドのように陽気に歌を口ずさんで踊りながら、テニスラケットでパスタを湯切りして作ってくれるような素敵な人になら喜んで貸してあげたくなりました♪(笑)
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