青二歳

アンネの日記 The Diary of Anne Frankの青二歳のネタバレレビュー・内容・結末

2.8

このレビューはネタバレを含みます

やや冗長…丁寧ではあるんですが…アンネ・フランク生誕80周年を記念して製作されたアニメ。音楽には“ピアノ・レッスン”のマイケル・ナイマン。
収容所の話ではなく、日記の通り、ひたすら隠れ暮らす日常を描くので、悲壮感や怨嗟はほとんどない。ただアンネと同じく、窮屈な暮らしに苛立つばかりです。
家族のほか他人まで沢山やってきて同居するとなれば、トラブルがつきもの。レストランならスルー出来ることでも、同居人だと許せないことがある。大変だこれは。

一応映画紹介では、アンネの恋心だとか将来への夢だとかが踏みにじられた悲しみ云々言われますけど、アニメ自体は苛立ちに満ちた共同生活がメインで、そんなドラマチックな出来ではない…
もちろんアンネの非日常的な日常生活を描く今作はいい戦争映画だと思いますが、なぜこんな高評価なのかは不思議。たぶん戦争映画だと思ってみると肩透かしを食らうと思うけど。
戦争映画にある息苦しさとは違う、言葉通りの息苦しさですね。年頃の娘に赤の他人(おっさん含む)との共同生活は本当にツラい。この異常さを細やかにうまく描いてくれています。
青二歳

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