映画でここまで大泣きするの久しぶりってくらい泣いた。
デイビッドがママと過ごした1日は今までで一番幸せな日だった、ってのはわかるし「良かったね」って思うんだけど、そんな表面的な御涙頂戴でこちとら涙を枯らしたわけではない。
ママを蘇らせて1日を過ごすっていうのは人間になってママと暮らすっていう夢が叶えられないから代替案として選ばざるを得なかっただけ。デイビッドがここまで完璧なロボットじゃなかったら、簡単に記憶システムを消せたら、こんなに苦しむことも無かったのに。ロボットとして2000年以上生きたけどほとんどを寂しく過ごしたことを考えると、果たして最期の1日で本当に報われたのか。人工知能は便利だけどここまで精密になってしまったらこういう悲しいことも起きるのかもって思わせる映画。初めて観たけど、20年以上前に作ったとは思えない完成度かつ訴えかけられた作品だった。