【男二人と女一人の冒険譚】
ロベール・アンリコ監督×アラン・ドロン主演の日本人が最も愛したフランス映画と言われる愛と友情とロマン溢れる冒険譚。
〈あらすじ〉
元レーサーのローラン、アクロバット飛行をしているマヌー、芸術家の卵レティシアの3人は奇妙な友情で結ばれていた。夢を追う彼らは、海底に眠る財宝を引き上げるため、アフリカのコンゴ沖にオンボロ船でやってきた。しかし、みごと財宝を引き上げたとき、悲劇が起きてしまう...。
〈所感〉
フランス映画にしてありきたりなロマンスではなく、アドベンチャー物の掛け合わせということで、爽快感と取っ付きやすさがウケたのだろうか。脚本が上手くできすぎている気もするが、確かにとても心躍る作品だった。動くアラン・ドロンを初めて見た。なんかイメージでもっと前時代の古臭い美男子なんだろうなと思っていたが、なんだ今でも通用するトップレベルのイケメンではないか。アラン・ドロンのマヌーに対してローランのリノ・ヴァンチュラは少々おじさんに感じたが、良い演技していた。二人の友情が熱すぎる。レティシアのジョアンナ・シムカスはあまり作品が多くないようだが絶世の美女である。二人がメカニックな彼女の虜になってしまうのも当然である。ラストが報われない帰結だが、それも含めて古さを全く感じさせない威風堂々溌剌とした素晴らしい作品だった。