ソラアユム

モナリザ・スマイルのソラアユムのレビュー・感想・評価

モナリザ・スマイル(2003年製作の映画)
4.0
名門女子大学ウィズリーを舞台に美術講師のキャサリンと生徒の交流を描く。


よくある学園モノかと思いきや‥‥

時代設定の1950年代では、女は大学を卒業したらすぐに結婚し夫に尽くすものという保守的な考え方が一般的でそれは超一流大学のウィズリーでも同様だったらしい。
そんな中で女性の自由な生き方を主張し、形式的な考え方に捉われない現代的な女性として描かれるのが今作の主人公キャサリン。

とにかくキャサリンがカッコ良い。
彼女の授業科目は”美術”であり、その真髄に触れつつ女性としての自由な生き方を教えていく姿がなんとも逞しい。
最初の授業こそ出鼻を挫かれ生徒に舐められてはいたが、そこからの持ち直しが凄かった。

生徒の生意気さ加減が妙にリアル。
名門大学ということで、生徒は全員優等生なのだが結構腹黒い‥‥かと思いきやそういうわけでもなく、一人一人が個性的で面白かった。
ジュリアロバーツvsキルスティンダンストは中々見応えある笑。

キャサリンの考え方が必ずしも正しいとしなかった点も良かった。
結局彼女自身もウィズリーの生徒達と交流し何が一番大事なことなのか気付かされることになるのだが、これはタイトルの「モナリザスマイル」にも繋がってくるのかなと思います。

個人的な問題だが、現代美術に詳しい人ならもっと楽しめる内容なのかなと。
コメディ無しの学園モノに興味がある方には是非オススメの作品。