すのもも

ノッキン・オン・ヘブンズ・ドアのすのもものレビュー・感想・評価

4.8
"夕日が海に溶け合う前に放つ、血のように赤い光。
海によって如何に太陽がその力を失うか?
残るのは、心の中の炎だけ"

海=死、太陽=命。2人の命の輝きは、今もわたしの心に灯りつづける🕯

「死は生の一部だ」
男臭さ漂うパッケージ、観終わったあとにはこれがたまらなくかっこよく見えるマジック。

殺し屋と銃撃戦になったり、車にとんでもないぶつかり方する子供が出てくるのに作中に残酷な死の描写が全くないことに驚き。最初から天国にいたのではないか?と思わせるほどに、夢の中だと死ぬことはなく何でもうまくいくあの感じ!

主人公の2人がとんでもない馬鹿を働きながら、夕陽の沈む海までを全力で駆け抜けていく。様々な危機を上手く乗り越えていく中で起こる発作。大きな海の絵を見た直後に発作が起きるシーンが私の中で結構印象的。かと思えばその直後にまた海を目指して再び駆け抜けていく2人。
女性でも一緒に馬鹿やって笑って突っ走れる、優しくて暖かくて美しくて切ない、最高にかっこいいロードムービーの傑作。
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