静かな感動を覚える良い作品です。
役者さんの熱量の上げ方、抑え方も適切で、物語に没入しやすく心に響く。
以下ネタバレかも
実話を元にした小説が原作で、さらに原作とは異なる結末となっているそうですね。
では原作はというと亡くなる人物が別であったり、脇役のストーリーがもっと複雑であったりということで、印象がだいぶ変わるかも。
実話はもっと違う。一番ハッピーなパターンは実話です。
事実よりも小説はやっぱり奇なり。
この作品は、下手したらソープオペラみたいになっちゃうところを、役者さんの上手さでレベルアップしてると感じます。
キャメロン・ディアス、ヒステリックな役を憎みきれない人物としてうまく演じている。
彼女の存在があるから、他の人物が取る行動や感情の動きがわかりやすく見えてくる。
なんとなく「終わらない週末」のジュリア・ロバーツと重なった。なんとなくですけどね。
ドナーに関する作品でいうと、「わたしを離さないで」が思い出され、こんな理不尽あるのかと、考える度に怒りを覚えるのですが、生まれた時からそのようにしつけられれば抵抗する気力は無くなるのか？人間の気力はどこから湧くものなのか？興味深い話です。
と、話が横にそれましたが、「私の中のあなた」はエグくなりそうなところをうまく消化した爽やかな映画でした。
