にょこ

私の中のあなたのにょこのネタバレレビュー・内容・結末

私の中のあなた(2009年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

キャメロンディアス渾身の母親役。体当たりな演技がとても印象深く、同じ母親として共感する部分もあって1番感情移入していました。
アビゲイルブレスリン、ソフィアヴァジリーヴァ、2人も素晴らしかったです。普通の仲の良い姉妹って感じで、またそこが泣ける…

アレックボールドウィン、ジョーンキューザック、2人の部外者だけどこの家族を助けようとする大人も良かったです。

白血病の姉・ケイトの為、臓器提供するように造られて生まれてきたアナ。
アナが臓器提供を拒むことによって家族の溝が浮き彫りに。

溝といっても、この家族はみんながみんなお互いを大切に想っていて、たぶん病気のことがなければ普通の家族だったのでしょうね。(病気のことがなければケイトは生まれていないかもしれないが)

この映画、演技だけじゃなくて音楽もとても良いです。
主題歌はもちろん、タイラーとのデートにかかる曲も良かった。

白血病患者のパーティーのためのドレス選び、階段から降りてくる娘を見つめる父親。
普通なら卒業パーティーに向かう娘を笑顔で送るのでしょうが、父親は美しくなった娘を見て笑顔は出ません。おそらく泣かないよう自制しているようにも見えます。このシーンでも泣きました。

そして裁判の途中、判事がアナと対面するときに、判事ケープを脱いで待ってるんですよね。
怖がらせないように。
これが、“子供の心を知ってるお母さん”を感じさせて、良い演出だと思いました。

随所に、???と感じるものの、素晴らしい映画でした。
デザイナーベビーという倫理的な問題もあるのですが、映画としてそれほど大まかには出てきません。本の方が人権とか深く描かれてるんでしょうか。

ラスト、『また同じ席に座るわ』という台詞では泣きっぱなしです。
にょこ

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