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マッドマックス/サンダードームのkarmaのレビュー・感想・評価

3.0
マッドマックス第三弾!今回初視聴。

ストーリーは愛車インターセプターを失った後、ラクダに車を引かせて引き続き荒野を彷徨うマックスが、豚のフンをエネルギー源にした街に行き着くが、族長のティナターナー(!)にはめられ、砂漠に放り出されてしまう。そこを谷で暮らす子供達に助けられ、成り行きで彼らを救う事になる、という話。

まあ評判良くないのは知ってたから覚悟はしてたんだけど、そりゃ評価悪くなるのも納得な出来。

前半のサンダードームでの決闘くらいまではまあまだ良かった(とは言え、あのビヨヨーンバトルはねえ…まさか笑わかせにきてる?て思ってしまった)。が、後半の子供たちのコミュニティに入ったあたりから、んんん?これマッドマックスだよね?な感じほんのりコメディテイスト?と言うかファミリー向け映画?な雰囲気が出てき始めてからがだいぶ怪しくなってくる。本来このシリーズの最大の見どころになるはずの、ラストのカーアクション絡めた大乱闘も、そのほのぼのテイストを引きずってしまって、なーんか緊張感薄い感じでグダグダ。とにかく本シリーズの醍醐味であるバイオレンシャルな表現がかなーり抑えられてしまっているのである。これはかなり痛い。ラストの締めかたも、ええーいやいやそんな軽ーいノリでいいの?て感じ。もはやテイストとして残っているのはヘビメタなコスチュームとプロダクトデザインぐらい?ひどい!とまではいかないにしても、いかんせん色々とバランスが悪すぎる。ものすごく中途半端。
しかも同じ役者使っといて全然別人(飛行機のパイロットね。前作では相棒だった)とか、これはやめて欲しかったなー。別人って気づくまでにえらい時間かかって、なんか見てる間ずーっと気になって集中できないまであった。

なんか変に商業的成功を意識し過ぎた結果、内容がぐちゃぐちゃになった感がすごい。1は映画としてのクオリティは低かったものの、そこには明確な一貫性とか表現したい事への熱意とかが感じられて、その点はリスペクトできるんだけど、本作はマッドマックスの名を借りただけの残念な映画になっちゃってる気がした。まあシリーズものの宿命なのかも知れないし、マッドマックスとして見なければそれなりに楽しめる映画だとは思うけど。

そういえば、デスロード公開!てなった時に、なんで今さらマッドマックス?って思ったけど、本作見てなんか納得。シリーズのシメがこれじゃあねえ…復活できて良かった!
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