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ダイヤルMを廻せ!のkiritoのレビュー・感想・評価

ダイヤルMを廻せ!(1954年製作の映画)
4.0
【鍵】

非常に面白かった。
流石ヒッチコックと言ったところか。
個人的には『裏窓』の次点で好き。
両方グレイスケリーがヒロインだけどお綺麗なこと。

この映画のテーマは。
ずばり、完全犯罪は紙の上でしか成立しないのか?
完全犯罪を犯すのがいかに難しいことなのか痛感させられる映画。

あらすじ↓
妻が不倫をしたことで、主人公である夫は妻を計画的に殺害することを思いつく。
1年かけ計画を考え、巧妙な手口をある男に伝え殺人の依頼をする。
殺しの合図は電話が鳴った時。
そして、決行日の23時。
家の電話が静かに鳴り響く……


この映画のミソは、最初にこういう手口を使いますよということを観客に伝える点にある。
言ってみれば古畑任三郎シリーズに似ている。


しかし、ハプニングは起きるもの。
その度にこちらはハラハラさせられる。
なぜか妻が不倫してるのに、妻の責任が問われないのは甚だ納得がいかないところではあるが、物語としてはとてもよくできていた。

完全犯罪の工作は自分が完璧だと思っていてもそれは主観に過ぎない。
少しの思い込みが、自らが犯人であることを証明してしまうことに繋がるのだ。


独特なカメラアングルと、ハラハラする音楽はヒッチコック印。

そして、この刑事がとにかく優秀。
右京さんと並ぶな。

鍵には気をつけて…

※これ六本木のツタヤでしぶしぶ借りたけど旧作なのに400円近く払った思い出。
六本木高すぎだろぉぉぉぉ!

2017.7.1
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