「OK牧場の決斗」のその後に焦点を当てて、アープ兄弟と復讐を誓うクラウトン一味との対決を描いた西部劇。
なんでもすったもんだの挙げ句に完成した「OK牧場の決斗」の 内容に不満があったジョン・スタージェス監督が史実に忠実に描いたとされる作品。
史実を忠実に描くのが皮肉にも映画的な面白さには繋がらないという皮肉になってしまった…。
前作「OK牧場の決斗」はどちらかというとエンタメに振っていたので、そこが監督は不満だったんだろうと思う。本作はハードボイルドというか男臭くシリアスな物語になっています。序盤は法廷劇と西部劇では珍しい構成。無法と言われたな時代での法のあり方を描きたいのも分かるけどちょっと退屈…。
史実を基に淡々と忠実に描きたいという監督の意図は分かるけども映画的な盛り上がりには欠けた作品。
これなら散々の批判を浴びたけどローレンス・カスダン監督とケビン・コスナーさん主演の「ワイアット・アープ」の方が長過ぎるけどワイアット・アープの苦悩を感じるのこちらの方が出来が良い印象。
派手でなく緊張感を中心にした銃撃戦は好みが分かれるところ。
ワイアット・アープとドク・ホリデイとの友情とクラントン一味との因縁を軸に描くがどうも地味でインパクトも弱く心に入って来る物が少ない。
男臭ささとダブル主演の2人の渋さは堪能出来るものの、それ以外に何かと聞かれると困ってしまう…。
西部劇映画史に名を残す作品なので哀愁漂う世界観が好きな人には堪らないだろうけど、監督が不満だったようですがやはり前作「OK牧場の決斗」の方が面白さでは上と感じた作品でした。
まとめの一言
「執念の追跡」