同じ日に同じ病院で生まれたユダヤ人の2人の女の子、ミナとエテルの物語。これ、大好きです。
ミナ・タネンバウム(ロマーヌ・ボーランジェ)とエテル・ベネギ(エルザ・ジルベルスタン)は、7歳の頃、エテルが通っていたバレエ教室にミナが母親に無理矢理連れてこられて知り合う。
絵を描くのが得意なミナは二人の女の子が寄り添う絵(トマス・ゲインズバラの「画家の娘と猫」という作品を模写したもの)をエテルにあげる。
厚めの丸メガネのやや近寄りがたいムードのミナは画家を夢見て美術学校へ通い、男好きなキャラで美しさを磨いていくエテルはジャーナリストを目指す。
10代、20代と、変化・成長していく二人。
ファッション、恋愛関係、家族関係、仕事・・キャラの違う二人、どちらも魅力的。
ミナの従妹がナビゲーター的にカメラに向かて語りかけたり、二人の本音の声や、本音でバトルする妄想シーンがオーバーラップするなど楽しい演出も。
ダリダの♪『18歳の彼』(Dalida / Il venait d'avoir 18 ans)や、『ギルダ(1946)』「痴人の愛(1934)』のフッテージ、ラストにはカフカの言葉と、引用も効果的。
亀裂が入ってしまい、しばらく会っていなかった二人が再会してからのせつないラストが沁みる名作です。
VHSレンタルを探すしかない感じの希少モノになっているのが残念!