とぽとぽ

ミナのとぽとぽのレビュー・感想・評価

ミナ(1993年製作の映画)
3.5
自分の生き方(キャラ)を認めてそう振る舞う

表現者になる宿命それもまたラクじゃない生き方、そうやってしか生きられないのだから。苦悩や葛藤、同じく劣等感を抱えた者同士でもアーティストをアーティストたらしめるものは何か?何が彼らを隔てるのか?"普通"になりたくてもなれない…絵描き芸術家として生み出すミナに対して、エテルの職業がそれらを飯の種として扱い書く側のジャーナリストという設定もまた効果的。
自認。不器用にも心の交流や理解、信頼できる誰か相手を求めて。心許せる唯一無二の親友と時に交錯しながらも並走したその生涯が語るもの。タイトルロールであるミナが、勝手ながら本当に個人的に共感性高かった。激動の20世紀を後半を駆け抜けた彼女たち、最後の決め手がツラすぎる。
非モテ設定は無理のある2人だが、女性の友情や生き方について考えさせられる。作中において少なくとも2度(うち一度は怪我によるものだが)、見た目でとやかくバッサリはっきりとディスられる主人公。時代性か、にしてもこれはヤバすぎるセクハラ発言。ということで、女性性的な要素もどうしてもある。エテルのほうが少なくともミナよりそうした点を、(良い悪いはさておき)器用に使いこなしていた。あと、ユダヤ人。

「小さい頭に大きなお尻、おならで一発ぶっ飛ぶぞ」
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