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人生は、時々晴れのとぽとぽのレビュー・感想・評価

人生は、時々晴れ(2002年製作の映画)
3.5
キャストの力でついつい見入ってしまう系の群像劇

人生短し、みんないつか死ぬ。だけど、何気ない瞬間のつながれた感覚や特別な感情、そうした経験があればまだやっていけるかも。人生は選択の連続で、ふとした何気ない言動がその後に大きな影響を及ぼすこともあり、日常はその積み重ね、それこそが人生そのものになっていく。だから、人生は一人で形成できるものでなく、周囲の人々と関係して複雑に絡み合いながら、互いに影響しつつ作っていくもの。
毎日やりくりで大変。タクシー運転手の主人公に、スーパーで働く妻と老人ホームで掃除をしている娘、そして周囲に当たってしまう無職で大柄の息子。支払の際には、子供たちからも小銭を借りるようなギリギリの生活。だけど、裕福ではないが、人としての親切は忘れず、腐らずにまっすぐ生きている様子。家も職場も同じご近所さんと代わり映えのしない退屈な日常に、来る日も来る日も日々、色々と個性豊かな乗客たちを乗せて…。
些細なキッカケで今にも爆発しそうな不平不満に緊張感、その緊張の糸がなにかの拍子に切れたとき全部疲れたこんな生活は耐えられない。
『秘密と嘘』マイク・リー監督作品に、哀愁漂うティモシー・スポール、溢れ出す人柄の良さと共に幸の薄そうなレスリー・マンヴィル、ジェームズ・コーデン、サリー・ホーキンス、ダニエル・メイズなど、今やベテラン・中堅となっているキャスト含め演者の力がすごく引っ張る監督らしい群像劇。

仕事は?未来が見えたらベッドから出られない、それが人生だ
「熟睡できるなら金を払う」
「母親の墓に誓え!」「まだ生きてる!」「お前の人生を滅茶苦茶にしてやる!」「もうなってる!」チップス2つ
「トンネルを通るとなぜ聞かなかったの?」
「付き添いは2人まで」
「俺を愛してるか?全部に関係している」
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