わっしょい

ザスーラのわっしょいのレビュー・感想・評価

ザスーラ(2005年製作の映画)
3.9
苦難の中でこそ発揮される兄弟愛。

喧嘩ばかりのウォルターとダニーの兄弟。
2人が宇宙を冒険するというテーマのボードゲーム「ザスーラ」を始めると、家が宇宙に飛び出してボードゲームと同じ現象が襲いかかってくる。
ゴールすると全てリセットされるという説明書の記載を信じて、ボードゲームを進めていくというストーリー。

ジュマンジと原作者が同じということで、ボードゲームが現実になるというストーリーの構造はよく似ている。
ジュマンジは舞台が広範囲であるのに対し、ザスーラは舞台が宇宙に飛び出した家の中に限定されているのが大きな違いかなと思う。
舞台が限定されていることで自然と登場人物の人数も制限されて、兄弟にがっつりスポットが当てられていたのが良かった。

自分に兄弟がいることもあってか、結構作品に入り込めた。
序盤〜中盤のどんくさいダニーには腹が立つし、弟を煙たがるウォルターがダメなことがわかりつつも共感してしまう。
小学校中〜低学年くらいで喧嘩ばかりの2人が、どこか懐かしく思えた。
そんな喧嘩ばかりの2人だけれど、いざ危機に直面すると、当たり前のように信頼し合って助け合う姿にグッと来た。
ラストの仲良さげにじゃれ合う2人が、最高に愛おしい。
しっかり2人に絞って描き切ってこそのラストシーンの良さだと思う。

ちょろっと出てくる姉もコメディリリーフとしての枠組みに収まり、主張し過ぎずに笑わせてくれるのが良いバランスだった。
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