8bit

ユージュアル・サスペクツの8bitのネタバレレビュー・内容・結末

ユージュアル・サスペクツ(1995年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

回想シーンが必ずしも事実ではないという前提で、自分なりの解釈を考えてみた。

「カイザー・ソゼはキートン(ガブリエル・バーン)である。」

クライマックスの解釈。船を襲撃した理由。
キートン(=ソゼ)は本当に引退したがっていて、顔が割れているマルケスを消す事が最後の仕事だった。

回想シーンでは最初に囮として船に近づいたのはキートンでヴァーバル(スペイシー)は待機だったけど、実際は逆の役割だったのではないか。
そうするとキートンは自由に動けるわけで、ホックニー、マクマナス、そしてマルケスを殺す事は容易。
じゃあ何故、キートンはヴァーバルに撃たれたのか。
何かのきっかけでヴァーバルはキートンがソゼである事に気付き、最後の計画の真意も見破った。
〝カイザー・ソゼ〟という偶像やアイデンティティに魅せられていたヴァーバルはキートンを殺し、自分が新たな〝カイザー・ソゼ〟になる事を画策した。
というのが真相ではなかろうか。

じゃあ、あのFAXの似顔絵は?
ハンガリー人の下っ端ギャングがソゼの顔を知っているわけがない。
ヴァーバルがキートンを殺すところを見て、奴こそがソゼだと思い込んだ。
どちらにしろ、これは完全にヴァーバルのミスだと思う笑

じゃあ、どこまでが作り話なのか。
大筋は本当の話。
回想シーンはキートン視点の〝真実〟とヴァーバル視点の〝嘘〟が混在していると思われる。
クイヤン捜査官が〝気付く〟有名なシーンで〝これ、全部作り話??〟と思わされるけど、あの場面で示されているのは、〝コバヤシ〟、〝レッドフット〟といった人名や、
〝グアテマラのコーヒー〟、〝イリノイ州でカルテットを組んでいた〟といった本筋とは関係ない無駄話の類のみ。
単にクイヤン捜査官を煙に巻くための〝ヴァーバル(おしゃべり)〟と考えてもおかしくはない。
〝レッドフット〟にあたる人物も、〝コバヤシ〟にあたるソゼの弁護士も本当にいたと思われる。
実際の名は〝サイトウ〟だったのかも笑

〝自分を謎〟にして孤高の存在となったカイザー・ソゼはそれを逆手に取られ足下をすくわれてしまった。
こうして新たに誕生した新カイザー・ソゼは…フッ…消えた。

というわけで、自分なりの(相当強引な)解釈でした。
ホント疑いだしたらきりが無いですよこの映画。だからこそ面白い。

【余談】
以前にブライアン・シンガー監督がもしいまリメイクするならどんなキャスティングにするかをツイートしていましたが、それが面白かったので、
自分もちょっと考えてみたよ。

こんな感じで。
キートン(ガブリエル・バーン)
→マイケル・ファスベンダー
キント(ケヴィン・スペイシー)
→ジョセフ・ゴードン=レヴィット
マクマナス(スティーヴン・ホールドウィン)
→トム・ハーディ
フェンスター(ベニチオ・デル・トロ)
→チャニング・テイタム
ホックニー(ケヴィン・ポラック)
→ジョエル・エドガートン
クイヤン捜査官(チャズ・パルミンテリ)
→マーク・ラファロ
コバヤシ(ピート・ポスルスウェイト)
→小林薫
8bit

8bit