朝咲いて〜昼にはしお〜れる朝顔の〜🎵
エレクトーンのチープな劇伴たまらない。すれ違いと偶然と誤解の祭典、松竹メロドラマ。冒頭から日舞名取の若旦那・永井さんがオネエ言葉でぐいぐいセクハラ、フィアンセ菅佐原英一も、一目惚れの川喜多雄三もなんで惚れるかしょうもない男たちばっかりで楽しい。誤解されてなんぼの極めつけは上原謙、草月流杉田弘子に謙さんの秘書の小林トシ子まで。なんつーてもお嬢さんの七浦弘子がどこまでも出張って掻き回す。あーたのしや花は嘆かず！ヒロイン小山明子は大阪行っても勤め先の主人から妾になれと迫られ、川喜多は倉敷で下宿先の娘に慕われ、美しいのは罪、あちこち移動するからいまみている場所がどこだかさっぱりわからない。桜むつ子のアシスト最高、どこの家にも出入り中な落語家坂本武も大活躍。クライマックスはまた名所（どこ）に偶然集結。盛り込みサービス気が狂いそうに楽しかったけど、ラストの体育座りの川喜多！汽車の車窓越しにばったり菅佐原！最後まで徹底したすれ違いに負けた。参りました。後篇はなくても十分楽しみました。あと川喜多さんのコートがデヴィッドバーンくらいでかくてビビった。

あ〜さ咲いて〜昼にしおれる朝顔の〜♪なんたらかんたら小紫〜
ピヤピヤしたチャララララ〜が聞こえて布巻いた小山明子は男とすれ違って伏し目がちで列車、琵琶湖を望む比叡山で出会った川喜多は窓辺で体育座り。クラボウのお膝元倉敷にあんなみんな集まったのにまさかの幕引き。なんで続編作られなかったのか…ちょい待ち草のやるせ無さ、今からでもやろうや。若先生の永井さんによるフックで始まり、小太鼓ぶら下げて羽背負った小山明子と漕ぎ板みたいの抱えた桜むつ子も踊って全員集合。素の歯医者感滲む川喜多&なんかもうちょっと違うタイプ揃えりゃ良いのに後の議員秘書ぽさ納得菅佐原。水平垂直真四角人間が東京京都伊東挟んで大阪倉敷宇野、しかも上原謙に草月流でアバンギャルドな生花杉田弘子。小上がり感覚の畳ベンチにデカポット。いきなり断然応援宣言な倉敷の不良娘の重そうなチャリかわいかった。「の」にアクセントでしのぶさん。

小山明子が走りまくる！ボヤ〜〜〜ンとした顔つきの菅佐原英一、たまーに喋るなと思ったら最悪なことしか言わない。この作品内には超能動的なキャラクターと超受動的なキャラクターしかいないので色々おかしい、破綻しているといっていい。すれちがい・誤解・偶然って精々２回が限度だな、、、、
もうこの人達には付き合いきれないよ！と思っていたら、川喜多さんがズバリ言ってくれて笑った、そりゃ疲れるわ。人の話は最後まで聞く、直接会って言葉で伝えるというコミュニケーションの重要さをひしひしを感じる映画だった。
上原謙の会社って東京にあるんだよね？？？あとラストで倉敷から更に移動しているのがすごいし、あわよくば続編を作ろうとしているのも恐ろしい（続編作る気は一切なく、これで完結しているんだったらより一層恐ろしい）確かに永遠に続けられる話ではある、次は香港ロケとかで世界をまたにかけてすれ違ってほしい