若大将オーウェン

砂の器の若大将オーウェンのレビュー・感想・評価

砂の器(1974年製作の映画)
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久々に見たけど最後は力技で持っていかれる

長いという印象はあったが、前半の捜査パートを字幕も多用してるし、もっと短くできたのではと個人的には思った

トークショーでも言ってたけど冷静に見たら変なところがたくさんある映画

後半は「宿命」に合わせて親子の受難が描かれるのだが、驚いたのはセリフがほぼないこと

「ロボットドリームズ」もある意味そうだったが、セリフがないことで観客が埋める部分が多くて更に涙を誘うのかもしれない

しかもそれもフリになって加藤嘉が嗚咽するから感動するし、顔がやっぱりすごい

緒形拳も正しすぎて殺されてしまったのかなと思った

あとは捕まった後や実際の殺人のシーン、あとは音楽で成功していく過程など重要になりそうなシーンを全部オミットしてる

原作は読んでないけど原作だと3行ぐらいなのを1時間以上に膨らませてるという

トークショーで印象的だったのは春田さんが本作を語るどころか見ることも拒絶していた時期があって

子役の人生は洋邦問わず想像もつかない大変なことがたくさんあるんだろうなというところ

文芸坐トークショー
樋口尚文さん、春田和秀さん(幼少期秀夫)と、野村芳太郎監督のご子息芳樹さん(25.03.01)