すみ

渚のシンドバッドのすみのレビュー・感想・評価

渚のシンドバッド(1995年製作の映画)
3.9
ひりひり、ざわざわ。
なんてことない会話が自然で面白くてずっと画面を見てしまうし、ひと言も聞き逃したくないと思ってしまう。みんな魅力的で惚れ惚れしてしまったなあ。
ロケーションも綺麗で、みかん畑のシーンも浜辺のシーンも美しかった。

行き場のない感情をぶつけて傷つけ合うのは、痛くて情けなくてみっともない。でも、そうせずにはいられなくて、そうしないと分かり合えない時も確かにある。

性別ってなんだろうな。
その人を好きだという感情は、愛情か友情か?はたまた性欲か?それを判断できるのは自分しかいないのに、正しく理解することの難しさ。線引きが曖昧な分、傷つけ傷つけられて、そうしながら輪郭を確かめていくのかもしれないなと思った。

「そんな時でも、人の体温ってあったかいんだなって。だから、あったかさとか信じてないんです。」
「それ、同情ファシストっていうんだよ」
あゆが可愛くて演技上手だったなあ。
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