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ショーシャンクの空にのkarmapoliceのレビュー・感想・評価

ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)
5.0
久しぶりの再鑑賞。新年最初は何度も観ているお気に入りの1本でもあるこの映画。

フランク・ダラボン監督、ティム・ロビンス、モーガン・フリーマン出演1994年作品。撮影はブレードランナー 2049でアカデミー撮影賞を受賞したロジャー・ディーキンス。原作はスティーブン・キングの中編小説「刑務所のリタ・ヘイワース」。妻殺しの冤罪によって終身刑の判決を受けた銀行員のアンディ。彼の刑務所内での暮らしぶりと脱獄劇を描いた物語。

毎回なぜこの作品が好きなんだろうと思いながら観ているけど、演出、脚本、ムード・・・と色々思い浮かべるもあまりハッキリとした答えが出ない。この映画を観て希望を捨てずに諦めない事が大切だとか、絶対的な正義感に感動するという物語ではないと思うからだろうか。しかし凄く魅力的作品だと思う(笑)

先ず冒頭から空撮を交えたリタ・ヘイワース刑務所の映像のスケールの大きさに圧倒される。まるで一つの世界かのように広大。刑務所の敷地の広さ建物の高さ塀の高さ牢の暗さや冷たさコンクリートの質感まで伝わってきそうだ。

ただ映像で観せるだけでなく、細かな人間ドラマや事件を通して、この刑務所のスケールを知っていくことになる。この刑務所内の細かでリアルな描写は、後の米ドラマのプリズンブレイクなんかにも劣っていない様に思う。図書室の存在や経理の仕事など・・・・リタ・ヘイワース刑務所には、そこが人生そのものだったりする人も居てとても深い。まるで一つの社会の縮図でもあるかのように。

そして何と言っても、主人公のアンディ(ティム・ロビンスを)近くで見つめるレッド(モーガン・フリーマン)の存在。レッドの語りで全編進行していくのが、この映画の醍醐味だろうか。低く少ししゃがれていて渋くて温かみのあるレッド(フリーマン)の声で淡々と語られていく。時に叙情的だったり、時に詩的だったり、ちょっとした歌声のようにも思う。まるで刑務所のブルースでも聴かされているようにも感じたり(笑)

トミーの射殺から脱獄が成功するまでの展開は圧巻であっと言う間の伏線回収。メキシコのジワタネホの海岸で再会するレッドとアンディを観て、けっこうな爽快感を得る事が出来る。2人はこの時犯罪者でありその後どうなるとか、どうでもいいと思う(笑)娯楽映画として楽しく爽快なラストシーンだ。名作!!


最後になりましたがフォロワーの皆様、あけましておめでとうございます。昨年は拙いレビューに、たくさんのいいねを頂き、ありがとうございました。本年もよろしくお願いいたします。皆様にとって良い年であり、良い作品に出会えることをお祈りいたします。
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