Tucker

ショーシャンクの空にのTuckerのレビュー・感想・評価

ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)
4.9
2019年時点 スコア4.3
良い映画なのはわかるんだけど、世間で評価されてる程には好きじゃない。

感動作みたいに言われてるけど、これこそホラー映画だと思ってる笑
流石スティーブンキング!自分の身に起きたらシャイニングやキャリーより怖いわこんな人生...笑

全編通して希望の大切さをテーマにしてる気がするけど、それ以上に絶望を上手く描きすぎてる映画。

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2022年再鑑賞 スコア4.9

かつて初めてショーシャンクを観た時には事前知識として、カタルシスがすごい話みたいな認識でこの映画を観た。
その観点で見るとレビューは上記のようになった。

しかし金曜ロードショーでやっていたこの映画を再鑑賞したところ、この映画の解釈の仕方が大きく変わり、物凄く良い映画だと気づいた。

この映画は言うなれば、ヴィクトールフランクルの「夜と霧」を大衆映画に落とし込んだような作品かもしれない。

監獄という限界的で絶望的な環境において、囚人達と看守達各々が何を思いどう行動していくかを2時間半の中でとても丁寧にテンポ良く表現していると思う。

アンディはその圧倒的理不尽かつ不運かつ絶望的な状況下においてなお、しなやかでしたたかに生き抜いて希望を手放さない。
そこでさらに追い詰められてからの
Get busy living, or get busy dying.
という言葉には、今は自分の経験からもとても共感できる。
そして彼は大勝負に勝ったが仮に負けていたとしても、彼の生き様自体に人の希望の本質を見た気がした。

また個人的にはブルックスのエピソードがとても好きだ。
良くも悪くも人間の順応力とその限界をレッドとの対比で見事に描いている。

他にもそれぞれが結構良い味出してて書ききれない。
人間のクソさとスゴさに圧倒される2時間半!笑



やっぱり良い映画って複数回見る毎に解釈が変わるもんだし、自分自身が変わると映画の感想も変わるんだなという事を再確認する良い経験になった笑
Tucker

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