凛太朗

海の上のピアニストの凛太朗のレビュー・感想・評価

海の上のピアニスト(1998年製作の映画)
4.3
エンニオ・モリコーネによる音楽が兎に角最高。
序盤、ファンタジーやコメディで、揺れる船の中で揺れる揺籠に乗って、過酷な労働の中でも幸せってものを見出すことはできるんだねぇと心温まってたら、痛い。それは痛い。見た目的にもだし心が痛い。
1900はピアノの圧倒的天才ではあると思うけど、ピアノバトルの展開、あれは何がどうなったら勝ちとか負けとかあるのであろうか?
聴衆を沸かせることなのか、相手に参ったたと言わせることなのか?より超絶技巧に優れる方が勝ちってことなの?それはなんか違う気がする。音楽は人それぞれの価値観によるところが大きいから。
価値観と言えば、生き方そのものも人それぞれの価値観。生まれ持った才能や環境等の違いは勿論あるし、人に押し付けるものでも押し付けられるものでもないですね。果てのない終わりのない無限の世界で何をどうすればいいのかもわからず生きていくくらいなら、有限の中で無限の想像力と創造力で無限の音を奏でながら、自分なりのドラマを繰り広げて散っていきたいみたいな気持ちには凄く共感しました。
凛太朗

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