ツタヤ

キング・コングのツタヤのレビュー・感想・評価

キング・コング(2005年製作の映画)
3.1
あぁ悲しき面食いジャンボゴリラ。朝焼けを見つめるその後姿には哀愁さえ漂います。悲しいラストは胸を打ちましたけど、さすがに3時間超えはちょっと長すぎる気がする。

ただその分、前半から時間を掛けて丁寧に描かれているので各登場人物(コングも含めて)への愛着は深まりますね。1時間を経過するくらいまでコングが姿を見せない演出も飢餓感を煽るという意味では成功しているように思います。初めてコングが姿を見せた時はそこまでおあずけを食らっていた分だけ余計に感動。

それでも島での滞在に上映時間の大半を割いてしまったのはどうなんでしょう。最新のCG技術をたっぷり見せたいピーター・ジャクソン監督の気持ちは分かりますけど、島での滞在シーンは30分くらいはカットしても良かったかなと思います。さすがのCGにも飽きがくる。

何かと比較されることの多い「ジュラシック・パーク」と比べてみると、こちらの作品は出演俳優のランクから誰が生き残るのかが読みやすいのが欠点になってしまっているような気がします。恐怖感や緊張感ではスピルバーグ作品に比べてやや劣ります。振り返って考えてみるとこの映画で一番怖かったのは島の原住民達だったかも…

主演のナオミ・ワッツは相変わらず綺麗ですね。ただバク転、側転、欽ちゃん走りetc.でコングと心を通わせるその姿はせっかくの美人度が50%くらいは減少しているんじゃないかという珍妙な光景でした。なんなんですか、その異文化コミュニケーションは。

一方のエイドリアン・ブロディには不満。ロッキーとブルーザー・ブロディを足して2で割った強そうな名前の持ち主(あっ、でもエイドリアンはロッキーの恋人でしたか。笑)にもかかわらず、その貧弱ボディと八の字眉毛のせいで弱々しく見えて仕方ない。ナオミ・ワッツとエイドリアン・ブロディの恋愛シーンも中途半端で個人的にはいらなかったのかなとも思います。
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