ちろる

キートンの大列車追跡/キートン将軍/キートンの大列車強盗のちろるのレビュー・感想・評価

4.4
チャップリンと並ぶ喜劇王の一人バスター・キートンの最高傑作とされる本作。
といっても私にとって初めてのキートン作品。
さすがサイレントの最高傑作と呼ばれるだけあって本当によくできてる!
主人公のキャラクターもプロットも映像も全て計算しつくされて無駄なシーンは何一つない。
物語は南北戦争の時代、南軍の地域でキートン扮するジョニーは蒸気機関士をやっていた。南軍の兵士に志願するも却下され、不貞腐れるのだが、ひょんなことから恋人の乗った蒸気機関車敵の北軍に奪われ、助け出すことになるという、シンプルな展開なのだがこのキートンが演じるジョニーがとにかく飄々とした感じが面白い!
おっちょこちょいで無計画なのに何だかんだで敵を出し抜いてスパイ作戦大成功させちゃう。
ちなみに、ジョニーの恋人アナベルも結構おてんばで可愛い。
偶然列車に乗り合わせたせいで、ジョニーと共に大奮闘!
コミカルなのに適度なサスペンス性もあり、南北戦争という歴史的な背景を見事にエンタメ作品に仕上げてくれるキートンの底力を感じさせてくれる。
サイレント映画に食わず嫌いしている人も、この作品ではきっと、サイレント特有の魅力を楽しむ事が出来るはず。
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