このレビューはネタバレを含みます
沈黙の少年。ぶつぶつと呟く男。綺麗な脚を露わに取り乱す女…
冒頭のピンと立った木があれを連想させる。そういった意味でも本作には何か特別なものを感じてしまった。過去の清算。そして、未来へと襷は繋がっていく。
不自然に自然とでも言うのか、会話が舞台劇のように繰り広げられる。台詞が多いわりに説明の少ない登場人物たちのそれらは、本をパラパラと適当に開き突然読み始めた時のよう。それを無理矢理説明までいれると大林宣彦みたいになるのかも。
『メランコリア』といい終末映画が自分には合っていないのかもしれない。それとも神との相性が悪いのかな。そっちかな。本作における終末は家族と重ねられていたのか?そう考えないと、犠牲を払ったのは男と言うより家族だったのでは?と思ってしまった。
しかし、映像はやはりタルコフスキー。随所に見るものを圧倒するシーンあり。ただ、水に次ぐお約束の犬がいたかどうかが思い出せないでいる。