slowさんの映画レビュー・感想・評価

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星5つのつけ方を忘れてしまった
レビューは書いたり書かなかったり
年代問わず多ジャンルに触れたい
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(頻繁に過連投される方のフォロー解除)
(自分がclipした作品レビューのスルー)
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ご了承ください

映画(2215)
ドラマ(0)

ワン・フロム・ザ・ハート(1982年製作の映画)

4.3

人は沸点にこうも度々到達するものだろうか。口調が円やかだろうが雰囲気が和やかだろうが着地点は明らかなのに、散りばめられた遠回しに本音を吐こうとする会話のきっかけが登場する人する人一辺倒で苦面白い。アル>>続きを読む

ふたりの人魚(2000年製作の映画)

4.3

解けた私の貴方は結び目。その寡黙な背中で、沈む温もりと泳いだ時間。この幸福を悟られまいとしたこともあった。この幸福を感情のままに訴えたこともあった。誰も知らない、私のにこにことぐしゃぐしゃの顔。貴方の>>続きを読む

キュア ~禁断の隔離病棟~(2016年製作の映画)

3.9

仕事に追われ、忙殺されながらも、時を追い越し続ける現代人の死病。歴史はそんな人々を招き入れ、持て成しながら、待ち侘びる。
わからないを、わかってくれないに書き換えることは罪なのだろうか。誰だってやって
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テトロ 過去を殺した男(2009年製作の映画)

4.8

光は時に闇よりも深く、闇は時に光よりも正しい。光源の影へと身を隠し、誰かの舞台を照らす日々。一度はアメリカで葬られ、ブエノスアイレスで息を潜めていた物語は、静かな夜に心する。

夢にまで観る、美しい白
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サイレント・ランニング(1972年製作の映画)

4.1

近くて遠い未来の話。人類は地球上の環境を自由に操作し、快適で飢えや争いのない理想的な世界を作り上げることに成功していた。しかし、それは傲慢に自然を破壊し、本来の生命の連鎖を断ち切ることと引き換えに得た>>続きを読む

オクトパス(2000年製作の映画)

3.0

冒頭はまさかのスティーヴン・キング風。いやいや、B級を期待しての鑑賞だったのに!と肩を落としていると、凄い勢いで軌道に乗っかって来た。よしよし。『シャークトパス』を体験済みだったので、CGも寧ろ質の高>>続きを読む

ニア・ダーク/月夜の出来事(1987年製作の映画)

4.1

月に照らされた君を見つけてしまった僕に棲み付いた君が見ていた月。鉛色の日々に流れ込んだ、逃れられない血と契り。皮膚を焦がす太陽を物ともしない覚悟は、どちらに対してのものだったのか。
ヴァンパイアを題材
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リトル・フォレスト 冬・春(2015年製作の映画)

4.2

生きる知恵を持っていた頃の暮らし。こういうのNHKのドキュメンタリーなんかで見たことはあったけれど、ちょっと身近ではないというか。それが橋本愛を通すことで、柔らかく取っつきやすい作品になっていた点は大>>続きを読む

リトル・フォレスト 夏・秋(2014年製作の映画)

4.2

あれ山の水蒸気っていうんだ。親の田舎を思い出す。山奥、というほどでもなかったけれど、虫の声と生ぬるい空気がまとわり付く田園の中を柴犬を連れて散歩したっけ。遠く向こうの山から風が流れ、空高くには何かを窺>>続きを読む

ブレーキ・ダウン(1997年製作の映画)

3.7

引っ越しのため荒野の長い長い道程を走っていた夫婦の車にトラブル発生。軽い気持ちで別行動をとってしまった2人は、降って湧いたような悪夢を見る。

スピルバーグの『激突』に新たに味を付け足したような作品だ
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ハンテッド(2003年製作の映画)

3.8

特殊部隊の教官を引退後、山奥で野生動物保護官としての日々を送るL.T.。その日は、ある連続殺人事件の捜査協力依頼のため、遥々FBI捜査官が彼の元を訪れていた。彼らには非協力的な姿勢だったが、その犯行の>>続きを読む

ラブレス(2017年製作の映画)

4.4

大人は結末を予測できながらも、奇跡のような惰性を求めて水を入れ替え続ける。幼稚な言い分を投げつけ合う両親と、抑圧され我儘は疎か存在を許されない子供。毎日逃げ出すように家を飛び出すのは、殺伐に満たされた>>続きを読む

女は二度決断する(2017年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

運命の悪戯、タイミングの妙、などの満足度で言えば『そして、私たちは愛に帰る』。しかし、本作のラストには痺れた。

彼女は二度決断する、とあるのは死の覚悟なのか。彼女は爆弾テロによって家族を失った喪失感
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インビジブル 暗殺の旋律を弾く女(2018年製作の映画)

3.8

駆動音。喧騒。エスプレッソマシン。生活音。
振り続けるメトロノームは、毎秒音を頼りに編集点を刻み日常をモンタージュする。それが盲目のピアニスト・ソフィアの世界であり、リズムに従い、地下鉄に、街中に、カ
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アタラント号(1934年製作の映画)

4.5

運河に漂い夜霧に彷徨い、彼方に望む都の光。
うっとり顔が可愛らしい新婦。彼女を愛しみ見つめる新郎。船出する2人を見守る、猫を愛し猫に愛された老水夫と少年水夫。業の愚かさはいつも歯車を狂わせるけれど、狂
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グッドナイト&グッドラック(2005年製作の映画)

4.0

1950年代アメリカでは、赤狩りという共産主義者を排除しようとする時代の流れがあった。本作は、それを主導していたマッカーシー上院議員の権力に屈せず異を唱えた、ジャーナリストにしてテレビマンのエドワード>>続きを読む

シドニー・ホールの失踪(2017年製作の映画)

4.3

イメージを変換し続ける打鍵音は、夢で聴いた君の鼓動。溢れるものが愛なのか。綴りたかった物語なのか。そんな定義付けに囚われてしまったばかりに、それだけで十分だったはずの人生を、信じたかった旋律を、僕は言>>続きを読む

四月の永い夢(2017年製作の映画)

4.5

あなたが包んでくれた手は、今もまだ、恥ずかしそうにここにある。そんなことを思うのは、いつ以来だろう。過ぎ去った日々。戻らないはずの時間。蘇る瞬き。それは、あなたとわたしの見た景色。四月の永い夢。

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フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

これはどういう感情で観るのが正解?

世の中には食べ物もろくに食べられない子供がいる。親とも離れ離れになり愛情を注いでもらえない子供がいる。では本作に登場する少女ムーニーはどうだろうか。栄養バランスな
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しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス(2016年製作の映画)

4.5

静かな広野で、あなたはいつからそんな顔をしていたのか。傷を庇う内に板に付いた孤独。平気なフリを続け錆び付いた優しさ。魅力なんてこれっぽっちも見当たらないけれど、それはお互い様だと知っている。だから、傷>>続きを読む

ロスト・イン・パリ(2016年製作の映画)

4.4

公私共にパートナーであり、それぞれが監督、役者、道化師としての肩書きを持つドミニク・アベルとフィオナ・ゴードン(役名もドムとフィオナ)。本作は彼らの魅力が小爆発を繰り返すニュークラシカルなフレンチコメ>>続きを読む

青の稲妻(2002年製作の映画)

4.0

高速道路開通、オリンピック招致成功など、昨今の中国の勢いを予感させるような2000年代の到来。しかし、明るいニュースはテレビの向こう側の他人事。無気力無関心な若者達は、永遠に続くはずもないその光のよう>>続きを読む

シシリーの黒い霧(1962年製作の映画)

4.1

50年7月、シチリアでサルヴァトーレ・ジュリアーノという若者の射殺体が発見された。彼は一体何者であり、何故殺されなければならなかったのか。カメラは真相を探るべく時を遡り、観客を数年前のその場所へと連れ>>続きを読む

ロボシャーク vs. ネイビーシールズ(2015年製作の映画)

3.0

恐怖のサメ映画ではありませんが、これは良いB級映画。
そんなバカな!と言わせたら、もう向こうの勝ち。娘役の子が無駄に可愛いのも、父親がコテコテのコメディノリなのも、後輩キャスターのキーキーっぷりも、全
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脳内ニューヨーク(2008年製作の映画)

4.5

広い視野が求められる時代に、私たちの一日はミクロに詰め込まれた情報を凝視することに終わる。本当のパーソナリティは寧ろ不要なものから見て取れるのに、それはそれとしてしまい、誰しもが遜色なく存在することで>>続きを読む

ヒース・レジャーの恋のからさわぎ(1999年製作の映画)

4.2

過去の呪縛を目映い恋が浄化する。
しっかりと王道のカタルシスを感じる物語だけれど、ありきたりな青春映画と侮ることなかれ。
本作は今や伝説となったヒース・レジャーの鮮烈なハリウッドデビュー作であり、実力
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ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ(2017年製作の映画)

3.6

何とも爽やかな映画だった。
最初から最後までスベり倒す人々。それはコメディ映画ということではなくて、日常的に繰り出すジョークのつまらなさって、余程のセンスがない限りあるあるだと思う。言った直後に違った
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夕陽の群盗(1972年製作の映画)

4.5

長期化する南北戦争に疲弊するアメリカ。若者達は強制的に軍隊へと駆り出され、ディクソン家の息子ドリューのもとにも兵士らが訪れていた。しかし、ドリューは既の所で徴兵を逃れることに成功。そのまま遠くに身を隠>>続きを読む

さよなら、僕のマンハッタン(2017年製作の映画)

4.0

家族の優しさとは。異性への想いとは。偽りのない絆とは。交錯する人々は、心の擦れ違いに寂しさを抱きながらも、それを繰り返すことで日常に所縁を作り出す。

前作『gifted』でインディペンデント映画に帰
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エンドレス・ポエトリー(2016年製作の映画)

4.7

完全に油断していた。ホドロフスキーと言えば、ビビッドで刺激的な人々と奇々怪界な世界。もちろん、それに変わりはないのだけれど、まさか感動まで押し寄せて来るとは思いもよらなかった。本作は前作『リアリティの>>続きを読む

まともな男(2015年製作の映画)

4.1

不要な争いの回避だったり、面倒な場面を丸く収めるためだったり、自分を誇張するためだったり、何かを得るためだったり。嘘をつく理由は幾らでもあるのだろうけれど、もっともらしいそれらの言い分はどれも無責任な>>続きを読む

ロスト・リバー(2014年製作の映画)

3.6

序盤のクズ集めのシーンのアングル最高。これは隠れた名作に出会ってしまったかと鼻息が荒くなったものの、それ以降は呼吸も整い冷静に鑑賞できてしまった。
しかし、鑑賞後じわじわと思い出されるシーンが幾つもあ
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赤い砂漠(1964年製作の映画)

4.2

名立たるイタリアの巨匠らの作品と比べて、異質な雰囲気を放つアントニオーニ作品。彼の作品はほぼ鑑賞できていないのだけれど、その特徴はこの空虚感にあるよう。
環境を犯し続ける巨大工場。孤独を誘う殺風景な通
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