slowさんの映画レビュー・感想・評価

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星5つのつけ方を忘れてしまった
レビューは書いたり書かなかったり
ベストムービーは気分
年代問わず多ジャンルに触れたい
感動の共有、刺激し合える方と繋がれたら嬉しい

映画(2174)
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ニーゼと光のアトリエ(2015年製作の映画)

4.0

1940年代、精神病院ではロボトミー手術や電気ショック療法などが、劇的に症状を改善させる画期的な治療法として患者に施されていた。しかし、それらは多くの問題点を隠し、何より患者の人権を無視した、非道な治>>続きを読む

セッション9(2001年製作の映画)

4.3

マサチューセッツ州ダンバース。その町の小高い丘上に、異様な雰囲気に包まれた建造物があった。今は閉鎖され無人の廃墟と化した、ダンバース精神病院である。その建物が町の役場へと改修されることになり、アスベス>>続きを読む

ハッピーエンド(2017年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

実感を伴わない死は死ではない。
少女が小さなフィルターを通して見る(見せる)世界は、どこまで他人事なのか。その心は救済を求めているのかもしれず、誰かの意見がなければ答えを出せないという一種の甘えなのか
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女の一生(2016年製作の映画)

3.6

土を耕し、苗を植え、水を与える。愛は注いだ分だけ返ってくる。それが当たり前だと思っていたジャンヌ。彼女は両親の愛情を一身に受け育った箱入り娘。やがて、年頃になった彼女は愛する男性を見つけ、結ばれること>>続きを読む

黒い箱のアリス(2017年製作の映画)

3.9

深い森の中にcasaで特集されそうなアーティスティックな家。その人工的な空洞に、事故で母親を失った家族が住んでいた。悲しみに暮れる家族が埋めるべきものとは、一体何か。
『Black Hollow Ca
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はじまりの街(2016年製作の映画)

4.2

特別驚きもないベタな物語なのに、自分には凄く響いたし泣けた本作。0が1になるような。もしかしたらマイナスがやっと0になっただけのような。先の見えない生活に切羽詰まった母親と、環境の変化に戸惑う思春期の>>続きを読む

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.8

タイトルから狩猟家族が伝説の鹿狩りに行くヒューマンドラマくらいに思っていたけれど、『ロブスター』のヨルゴス・ランティモス監督作品と知り、そんなわけないと襟を正した。
コリン・ファレルは監督と相性が良い
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デトロイト(2017年製作の映画)

3.9

流れていたのは涙の血か。意思の疎通を図ろうとさえしない、人種差別の非道さ。
持つ者と持たざる者が衝突を繰り返していた、1967年デトロイト。この不条理劇が実話であるという衝撃。そして、残念ながら時を経
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ドリス・ヴァン・ノッテン ファブリックと花を愛する男(2016年製作の映画)

4.5

孤高のファッションデザイナーとも呼ばれるドリス・ヴァン・ノッテン。インタビュー嫌いで知られる彼は、今まで多くの取材を断ってきたらしい。そんな彼に約一年間、ドキュメンタリー映画のための密着取材が許された>>続きを読む

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

昨今の実話を元にした系映画の多さに少しうんざり。その流れはイーストウッドが作ったのではないかと思うほどで、彼はすっかりそれにどハマりしている様子。彼の作品は好きだけれど、前作からは鑑賞しようという気に>>続きを読む

希望のかなた(2017年製作の映画)

4.0

その港の風景にはどこか見覚えがあった。『かもめ食堂』の舞台にもなったヘルシンキのそれだったからかもしれない。しかし、カウリスマキ映画のゆるさは、荻上映画のそれとは似て非なるものだと改めて思う。
カウリ
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RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)

4.3

遂に観てしまった。禁断青春物語。
『ゆれる人魚』と重なる部分もあるのだけれど、いやはや。ジャケットの彼女の眼を見てもらえれば、普通じゃない映画だというのが伝わるだろうか。伝わらないな。あの眼、何を見つ
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ゆれる人魚(2015年製作の映画)

4.1

80年代ポーランドを舞台に蘇る童話『人魚姫』。
ジャンルとしてはミュージカルとダークファンタジーを融合させたような定義するのが難しい作品となっていて、ミュージカルも力強く歌い上げるわけではなくライトで
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ベニスに死す(1971年製作の映画)

4.8

いつかどこかで聴いたことのある、優しくも不穏な旋律。マーラーの交響曲第5番第4楽章アダージェット。冒頭、その素晴らしいテーマ曲が流れた時点で、この映画は傑作だ、傑作であれ、と思った。そう思えたのは、こ>>続きを読む

gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)

3.9

自分にとって、とても大事な作品『(500)日のサマー』のマーク・ウェブ監督作品ということで鑑賞。これは監督にとって原点回帰となるのかな。地味で真新しさはないけれど真っ直ぐで好感が持てるヒューマンドラマ>>続きを読む

パーフェクト・リベンジ(2015年製作の映画)

-

ちょっとしたkilling time(暇つぶし)のつもりが、大変なことに巻き込まれてしまう男の話、だと思う。玉砕覚悟の鑑賞だったけれど、見事に木端微塵となる。
ウソンマクレガーとウーソンホークの
よく
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サーミの血(2016年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

少女の強いまなざし。瞳の奥に光るのは、覚悟の炎で熱し、感情のままに打ち付けた反逆の刃。他人はどこか少女の姿勢を迂闊で浅はかなのではないかと冷ややかに傍観してしまうが、私達はどうか。

サーミの血とは、
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かくも長き不在(1960年製作の映画)

4.2

記憶は整然と並び、それ故にもどかしい。
忘れたこともなかった。信じてやまなかった。そんなあなたのことが、皮肉にも会う程にわからなくなっていく。
幸せの手触り。残酷な現実。
それでも、一筋の光に照らされ
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危険な戯れ(1975年製作の映画)

4.1

娘は誘拐した。身代金を用意しろ。
断れば娘は娼婦にしてしまうぞ。
ある富豪が謎の組織から脅迫を受けた。最近多発している誘拐事件が、娘の身にも起こってしまったのだろうか。慌てた富豪が執事に娘の外出した時
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パーティで女の子に話しかけるには(2017年製作の映画)

4.3

一枚皮の生物と生命体の野生的な味見と性行為。悪戯な目で犬のような行動をとるエル・ファニングの無邪気さに、パンク魂はスタンディング萌え。増加の一途をたどるエイリアン対策として、本作の鑑賞をオススメしたい>>続きを読む

68キル(2017年製作の映画)

4.0

はじめに、これはB級映画である。
人によってはC級映画かもしれず、スプラッター描写をグロテスクだと感じる人もいるかもしれない。しかし、中には思いがけず魅力を見出し気に入ってしまう人もいる。自分のように
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

これは純愛物語なのだろうか。だとしたら、この上なく美しいラストシーンだったなと思う。しかし、あくまで人と半魚人の物語だとすると、少し闇を感じずにはいられなかった。
恋愛観は人と半魚人では同じではないは
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幕末太陽傳(1957年製作の映画)

4.8

古典落語をベースに織り交ぜた日本映画史に残る喜劇にして、川島雄三の最高傑作としても名高い本作。山中貞雄の『丹下左膳〜』も素晴らしい作品だったけれど、これまた凄い映画に出会ってしまった。

あらすじの良
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ツィゴイネルワイゼン(1980年製作の映画)

4.3

サラ・サーテの奏でるツィゴイネルワイゼンに導かれる精神的カニバリズムの悪夢。始まりは赤橙の幻惑だったかどうか、気が付けばそこは蒟蒻畑。意味を求めず、聞き耳を立て、記号を記号のまま感じることで、摩訶不思>>続きを読む

ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

エドワードが復讐を目的として『ノクターナル・アニマルズ』をスーザンに送ったのだとしたら。

このエドワードという男は優しい男だ。ストレートに恨みを持ったり、衝動的に暴力を振るうようなことはできない優し
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リュミエール!(2016年製作の映画)

4.0

カンヌ国際映画祭総代表ティエリー・フレモー。しかし、それは仮の姿(なのかもしれない)。本作の監督フレモーは、リュミエール研究所の所長も務めており、どちらかと言うとそちらへの情熱の方が強いようだ。
そん
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裁き(2014年製作の映画)

3.9

老歌人の歯に衣着せぬリリックが、軽快なリズムに乗り、調子の良い合いの手を受けながら、街頭の小さなステージにて響き渡る。それはインドの日常的な風景の一つなのだが、暫くすると老人は大勢の警官に取り囲まれ逮>>続きを読む

立ち去った女(2016年製作の映画)

4.5

その女の30年を思えば、この228分間は刹那にも値しないのかもしれない。

まるで版画集のページをゆっくりゆっくりとめくるような映画だった。今、こんな映像を撮って作品にしてしまえる監督が何人いるだろう
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逢びき(1945年製作の映画)

4.5

汽車を待つ旅人や常連客で賑わうホーム脇の喫茶店。その店の一席に、神妙な面持ちでお茶を飲む男女の姿があった。2人にとって、その日はきっと大切な日だったのだろう。その意味を知らない私たちは、彼らの時間を遡>>続きを読む

アンチヴァイラル(2012年製作の映画)

4.0

唐突に映し出されるのは、すこぶる具合の悪そうな顔で遠くを見つめる青年の姿。彼の身に一体何が起こったのか、起こっているのか、起こるのか。退廃的で病的で、時に神秘的にさえ見える世界。とてもこの世の沙汰とは>>続きを読む

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