slowさんの映画レビュー・感想・評価

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ファイナル・アワーズ(2013年製作の映画)

4.0

こういうの愛おしくなる。でも惜しい。でも好き。ただ普通に観てもまあ合格点(謎の)はあげられる出来ではあるし、主人公は照英だったけれど、女優陣が演技上手くて見入ってしまった。ゾーイ素敵!ヴィッキーが怒っ>>続きを読む

君の誕生日(2018年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

これは核となる出来事を伏せておいた方が、家族に突然訪れた悲しみの深さや、埋められなくなった穴の大きさを、ある意味追体験に近い形で観ることができただろうし、その心情に寄り添えたのではと思う。そういう映画>>続きを読む

ヒトラーに盗られたうさぎ(2019年製作の映画)

3.9

繰り返されるのは、大切なものを守りながら、それと同時に、その中から大切でないものを選び続けなければならない、そんな日々だ。

ナチス関連の映画(日本の戦時中映画も)は大体悲しくなり落ち込むのであまり観
>>続きを読む

マーティン・エデン(2019年製作の映画)

4.3

眠らず働き続けたてのひらが記憶を辿っている。不思議な手触りだ。しかし、これは辿っているだけで、遠去かっているのだろう。残らないのは、何も最初と最後の二つではない。きっとこの感触さえも消えて、わたしはま>>続きを読む

恋する遊園地(2020年製作の映画)

3.6

『恋する遊園地』。このタイトルから閉園が決まった遊園地とそれを愛してやまない女性が残された時間を思い出に浸りながら過ごす姿を淡々と丁寧に描いたザ・ミニシアター系映画と予想していたら全く違うベクトルのザ>>続きを読む

バックマン家の人々(1989年製作の映画)

3.5

これ国も時代も違うけれど、『ひかりのまち』のようなお話だったな。鑑賞中は全然そんなこと思わなかったけれど、終わってみればそんな気がした。若かりし頃のキアヌとホアキンが戯れあっている姿を見られる貴重な作>>続きを読む

82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

今のように誰もが自分の意見を世界に発信できる時代ではなかった頃に、あらゆる向かい風に耐えながら社会を生き抜いた人が本作を観れば、中にはこれくらい普通だよと思う人もいるだろうし、自分もこうやって吐き出せ>>続きを読む

The Recorder Exam(英題)(2011年製作の映画)

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これはギュッとした『はちどり』。小学生のウニがそこには居た。この短編、そして長編。伝えたいことはそれぞれにあったように思え、骨組みは同じだけれど、余韻は少し違うものだった。この短編から紆余曲折を経て『>>続きを読む

はちどり(2018年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

ある人がこの手指は宝だと言った。せっかく与えられたものだから、動かせる間、使わせてもらっている。そんな風にその人は言った。手を引いて欲しいわけでも、目を覆って欲しいわけでもない。贅沢は言わない。わたし>>続きを読む

疑惑とダンス(2018年製作の映画)

4.0

ファルハディが下品に全振りしたら、みたいな映画だった。こんな面倒くさい人間ばかりが集まったパーティーは嫌だ。腹の底から笑いたいのに徐々にキリキリしてきて観てるこっちまで居心地悪くなってくる。なんだ、な>>続きを読む

萌の朱雀(1997年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

父と母が好んでよく聴いていたレコードの、ピアノの音色がわたしは好きで、何よりそれを家族で聴いている時の、あの優しい時間が大好きだった。村を離れて暫く、母との何気ない会話の中で、当時の思い出が風鈴のよう>>続きを読む

THE CROSSING ~香港と大陸をまたぐ少女~(2018年製作の映画)

4.2

わたしたちはまだ魚影の群れのように不確かで、与えられるものと果たすべきことの交わりに戸惑い、水面に萌える夢や罪も、反射する街のネオンと同じ、一つ一つ思い出したりはしない。これは夢だろう。キラキラとした>>続きを読む

ミスター・ガラス(2019年製作の映画)

4.0

低予算(実質シャマランの自主制作だそうな凄過ぎ)という理由はあるにせよ、敢えて役者に頼り切っているところに逆に迫力を感じるし、アメコミ映画では見られないテンポの悪さが妙に人間くさくてツボだよタマラン。>>続きを読む

ザ・ハント(2020年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

B級スリラー映画でありがちな美女の登場にさては彼女が不死身(絶対死なない)のヒロインだなと勘繰っているとその人がエマ・ロバーツであると気が付き個人的に『パロアルト・ストーリー』以来の再会だと喜んでいた>>続きを読む

行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ザックがエドワード・ノートンの若い頃のようだなとか、『雨の日は会えない〜』でファックを連発していたあの子を思い出すなとか。色々と余計なことを考えながら鑑賞。『mid90s』より先にこちらを観たのだけれ>>続きを読む

mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

4.1

捲し立てるようにやりたい放題やって観客に有無を言わさず走り抜けて行く感じからは、古き良きインディペンデント映画のDNAのようなものが伝わってくる。近年あまり観ていなかったな、こういう映画。これがセック>>続きを読む

マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

本作は原点回帰のようでもあるけれど、もっと遡った、まだただの映画好きだったドランが衝動を抑えられず撮ったような、そんな瑞々しさを端々に感じる作品となっていた。これドランがいくつかの映画に感化されて撮っ>>続きを読む

モンスターハンティング 復讐の狩人(2018年製作の映画)

3.8

神々のたそがれそうな森の中で娘の命をモンスターに奪われた男がレヴェナントのオスカー俳優ばりに復讐に燃えるお話。モンスターは狩ります。でも戦闘シーンはほぼなしなので、そこを期待してはいけない。正直何を期>>続きを読む

朝が来る(2020年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

待ち合わせに来たのは、約束の人ではなくて、思い描いた誰でもなくて、それでもわたしが抱きしめていたい宝物を差し出すのは、思い描けるものではどうせ約束には足らず、約束の人が来ないことも、本当はわかっていた>>続きを読む

アンコントロール(2020年製作の映画)

3.8

この警官vs市民の構図は、まるでデンマーク版『レ・ミゼラブル』(2019)。規模を比べてしまうと小品の域は出ないけれど、知られざる実態をじわり見せられているという恐ろしさはある。既視感の理由はそれだけ>>続きを読む

サンダーロード(2018年製作の映画)

4.2

『おもかげ』同様、好評だった短編の後日談を、長編として新たに描いた作品。ジム・キャリーがシリアスに滑稽を演じると、何とも不思議な空気が生み出されて面白いのだけれど、本作にもそんな雰囲気がある。ただ主演>>続きを読む

写真家 ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと(2012年製作の映画)

5.0

昨年末、何月のことだっただろうか。寒波の影響で雪まじりの強い風が吹いていた、ある休日の朝のこと。ながら見にとつけていたTVの声がちょっと気になり、洗い物を濯ぐ手を止めて、そちらを見やる。放送されていた>>続きを読む

ブエノスアイレス(1997年製作の映画)

4.7

世界が美しく見えるのは、わたしたちがひとつずつ手放し望まなかった願いへの、代償なのだそうだ。だから世界はわたしを嫌う。わたしは物足りないとふてくされ、有り余っていると太々しく、どちらであっても満たされ>>続きを読む

2067(2020年製作の映画)

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『ザ・ロード』や『モーラス』の頃のマクフィーを想えば、彼の成長した姿を見られただけでも感慨深いものがあった。『マッド・ガンズ』の時もそうだったけれど、やっぱりこのような普通じゃない世界の映画を選ぶんだ>>続きを読む

おもかげ(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ここに投稿されているいくつかのレビューを読ませてもらって、エレナがどうかしてるから感情移入できないなど、彼女に対して厳しい方が多いなという印象を受けた。低評価の意見として多かったのが、年の差ありすぎと>>続きを読む

月子(2017年製作の映画)

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切っても切れない人間関係であったり、責任であったり、人は生まれて間もなく雁字搦めで、死だけを約束されながら、そこまでの不自由を生きていくのだろう。ただ、一方的に切り離されたり、助けなしでは社会を生き抜>>続きを読む

異端の鳥(2019年製作の映画)

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序盤、『夜のダイヤモンド』を想起させるシーンがあり期待が高まるも、それまで。個人的にはあまり響かなかった作品。ただバリー・ペッパーやっぱり好きだなと思った。今のあの枯れ鷲感も最高でしょ。

いつくしみふかき(2019年製作の映画)

4.1

優しくて、のぼせてしまいそうな湯のにおいが、その涙の言い訳になろう。幸せなど、ここには微塵もない。地鳴りのような憎しみから逃れ、帰ろうとする夕陽に縋るその後ろ姿は、とても不甲斐なく、人間くさく、されど>>続きを読む

ベター・ウォッチ・アウト: クリスマスの侵略者(2016年製作の映画)

3.8

これはホラーかスリラーか、くらい知っておけば、あとは前情報なしでどうぞなやつ。キャストは皆さん素晴らしいし、『ワイルドライフ』のエド・オクセンボールドが出演していたとは知らず嬉しいサプライズ。彼が主人>>続きを読む

サマリア(2004年製作の映画)

4.4

わたしの取り柄は笑顔がひとつ。不機嫌な時も笑顔でふたつ。忘れたいなら笑顔でみっつ。空っぽで満たされて、泣いてばかりのあなたの心。笑ってばかりのわたしに沈めて、泳ぎ切ったら、そこでさようなら。

天気の子(2019年製作の映画)

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長雨の曇り空に晴れ間を見つけた時、これを観たかつての少年少女たちが何か思い出す。もうそれでいいんじゃないかな。巨大な入道雲を見てラピュタを想い描いたり、身を煽る程の突風にネコバスの存在を感じたり。そう>>続きを読む

Home(原題)(2012年製作の映画)

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羊毛の空は刈り取られ、現れたスクリーンは映写技師を待っているところだ。束の間のインターミッション。ひとつの役割を終えた舟は、床を鳴らした手足の数だけ、壁に響いた声の色だけ、耳に残るアンサンブルを懐かし>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

ポン・ジュノを観た。
これ程画面を縦(上下)に意識させる作品はあまり観たことないかもしれない。ここにある問題は世界的に広がり続けるものと同じ。降りしきる豪雨はそれをより可視化させる装置で、高級住宅地か
>>続きを読む

ドキ死(2018年製作の映画)

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三木聡を感じずにはいられない映画だった。若い監督には新しい作風や演出を期待してしまうけれど、こうやって繋いでいって欲しいものもあるよね(?)。そして、美男美女というだけで映画は観ていられるんだなと再確>>続きを読む

ペイン・アンド・グローリー(2019年製作の映画)

4.0

その光が、今でもこの世界を照らし続ける。

アントニオ・バンデラスの根本イメージが『ストレンジャー』『マスク・オブ・ゾロ』辺りで止まっていたので(他の作品も観てはいるけれど)、本作の枯れたバンデラスに
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デューン・ サバイバー 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.8

冒頭、戦場へ向かうクルーたちのノリがまるでオンラインゲーム中のそれだったり、戦闘中のクルーを表示する分割画面がリモートで繋がるわたしたちのそれにしか見えなかったりと、なかなか話に入り込み難かったけれど>>続きを読む

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