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セント・オブ・ウーマン/夢の香りのsonchoのネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます


"ジョン"・ダニエル
"潰れた魂に義足はつかない"


最後裁判にかけられる理由は校長のプライド?に振り回されてるだけでそんな大したことでは無いのだけど…笑
integrity とは何かを全編通して教えてもらったようでとても心揺さぶられました

恥ずかしながらアルパチーノ主演作品は初めてで、最初はその声質がジャックニコルソンのような威圧的な高官という感じでちょっとメンタルにくるものがあったけど(個人的にこういう喋り方する人が苦手)、徐々に心が解かされていって、根の優しさを感じられるようになる移り変わりがとてもナチュラルだった
アルパチーノと知らずに見たからか、ほんまに見えてない人をキャスティングしたんか?ってぐらい目線の感じもリアル

タンゴのシーンは言わずもがな名シーンで、ステップの一つぐらいスマートに踏めるようになれたらかっこいいななんて思ったり💃
If you’re tangled up,just tango on

最初はすぐ寄宿舎に戻ろうとしていたチャーリーが、様子のおかしいフランクに焚き付けたフェラーリドライビングも好きなシーン
その後警察のお世話になるところも◎

本当の親子に見えて微笑ましかった分、その後の展開がかなり胸に重くのしかかったな…
暗闇を生きてきたと吐露するフランクと、まだ出会って間もないのに涙ながらにその痛みを分けようとするチャーリー
かなりメンタルにはきますが、それでもやはり一度は見ておくべき名作たる所以はここにあると感じました…
フランクの男としての魅力も素晴らしいですが、チャーリーも若いながら高潔な素晴らしい青年です…
別れ際にチャーリーの顔を触って確かめる描写と、もう1人の家族として更生しようとする姿勢が印象的。



作中に出てくる4つの香り
floris
ゲランのMITSOUKO
オグルビーの石鹸
CARONのフルールドロカイユ
"岸辺の花"って響きが可憐でとっても気になる。あの時、チャーリーがthanksgivingに来てくれてよかった、死ななくてよかったと思える余生を過ごしてほしい
soncho

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